アセチルセルロース(CA)|その他プラスチック

2020年08月13日

ゴムタイムス社

【開発経緯概略】
セルロースの酢酸エステルである。CAには二酢酸エステルと三酢酸エステルがあり、二酢酸エステルはフィルム、シートなどの包装用品および成形材料として、三酢酸エステルはLCD用光学フィルムなどとして使用されている。アセテート繊維は、二酢酸エステルを熟成工程によっていくぶん加水分解したものをアセトン溶液から乾式紡糸したものである。半合成繊維であるが、綿やレーヨンとはその性質は著しく異なり、むしろ、羊毛や絹のような動物繊維に、またトリアセテート繊維はナイロン、ポリエステルなどの繊維に似た性質を示す。

【性質、加工、その特徴】
① 衝撃強度が特に優れている(PS-HIより大きい)。
② 透明性が良く、長時間日光にさらされても、光線透過率が低下することなく、曇度についてもセルロイド、PVCシートより優れている。
③ 電気的性質は、絶縁材料として使用するには十分な固有抵抗値を示す。
④ 寸法安定性は、PS系樹脂より劣るが、酸、アルカリに対して若干強度が低下を示すだけで、希薄溶液の場合ほとんど変化しない。
⑤ 引張特性は温度に依存する。低温では伸び率が低く、もろくなる。高温になるほど伸び率は増加する。
⑥ 耐薬品性に優れ、耐油性では動植物油、鉱物性を問わず優れている。特に耐ガソリン性に優れる。酸、アルカリに対しては若干強度低下するだけで、希薄な場合にはほとんど変化しない。

【新製品への応用と主な用途】

全文:約753文字

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