ラテックスへのシフトを継続 手袋・接着剤・土木に注力

2020年07月13日

ゴムタイムス社

 昭和電工(東京都港区、森川宏平社長)は、クロロプレンゴム(CR)「ショウプレン」を川崎事業所(年産2万3000t)で製造している。5月現在、新型コロナウイルス流行に端を発する世界的な需要減退を主要因に、前年比で販売数量は減少しており、生産は販売量見合いとなるが、新型コロナウイルスの感染防止対策を講じながら操業を継続している。

 CRは、ドイツメーカーの能力増強や中国メーカーの稼働再開に加え、昨年日本メーカーの能力増強が完了したことで、数年前の需給ひっ迫時に比べて供給能力が向上した。需要の面でも、米中貿易摩擦などに伴う世界的な需要減に、新型コロナウイルスの影響による需要減が重なり、現時点ではCR需給にひっ迫感は見られない。

ショウプレン

ショウプレン

 ショウプレンは、CRラテックスが50%、CRドライが50%の生産比率で、これらの約8割が輸出向けとなるが、同社は引き続きラテックスを主戦場と位置付け、CRラテックスへのシフトを強めている。

 CRラテックスは、手袋用途を中心に東南アジアで需要が伸びている。東南アジアでは、医療用手袋市場が年率5%以上の成長を維持し、これに連動して同社のCRラテックスも販売を伸ばしてきた。手術用手袋向けのラテックス需要は、コロナウイルス禍でも維

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