ポリプロピレン(PP)|汎用熱可塑性樹脂

2020年07月01日

ゴムタイムス社

【開発経緯概略】
プロピレンの重合体で結晶性樹脂であるPPは、1954年イタリアのモンテカチーニ社で合成された立体規則性ポリマーである。メチル基の配列で立体規則性が現れ、3種のポリマー(アイソタクチック、シンジオタクチック、アタクチック)が生成する。PPは、PE-HDに比較して耐熱性・強度・剛性などは大きいが耐衝撃性(特に低温下の)は小さい。メタロセン触媒を使用したPPの今後の動向も注目される。

【性質、加工、その特徴】
①分子量、分子量分布、立体規則性、添加剤により性質が変化する。
②比重が0.9~0.91と汎用熱可塑性樹脂の中でもっとも小さい。
③ホモポリマーは、Tgが-10~-20℃のため低温衝撃が問題となることがある。これはエチレンなどとの共重合により改良される(ランダムコポリマー、ブロックコポリマー)。
④荷重たわみ温度(0.45MPa)は約120℃である。低荷重の場合は100℃以上でも使用できる。
⑤常温では硝酸、鉱物油を除き耐薬品性は良好である。結晶性のため有機溶剤には耐性があり、ソルベントクラック現象はほとんどない。
⑥ブロックコポリマーは剛性・耐衝撃性のバランスが優れており、成形性も良好で耐薬品性にも優れている。
⑦加工性は、流動性が良く、薄物や複雑な形状物が成形できる。成形収縮率はポリエチレンより小さく、また、縦、横の成形収縮率の差が小さく、バランスが良好である。
⑧融点が165℃で蒸気消毒をする衛生器具に適している。また沸騰水中での使用も可能である。
⑨耐候性は良くない。直射日光に対して弱く、安定剤、紫外線吸収を用いる必要がある。高温では酸素に敏感であるが、抗酸化剤を添加すれば安定度が増す。
⑩銅およびその合金に接触した状態で高温になると劣化が促進される(銅害)。銅害防止安定剤の添加が必要となる。
⑪結晶性樹脂であるので、ホモポリマーは半透明ないし不透明である。薄肉での急冷や核剤を添加した場合透明になる。また、コポリマーは透明性である。

【新製品への応用と主な用途】

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