ICT用途で成長目指す 三井化学が経営説明会 

2020年06月03日

ゴムタイムス社

 三井化学は6月2日、経営概況説明会をオンライン方式で開催し、橋本修社長が19年度決算や20年度見通し、新型コロナウイルスの影響とポストコロナを見据えた取り組み、各事業領域のトピックスなどを説明した。

 19年度決算は売上高が1兆3390億円で前期比10%減、営業利益は716億円で同23%減、経常利益は655億円で同36%減、当期純利益は379億円で同50%減となり、「19年度は下期からの世界的な景気減速の影響を受けたほか、ベトナムのニソン製油所の出資金の評価損が発生して減収減益となった」(橋本社長)と述べた。

 20年度の見通しは、先行き不透明な環境下にあるものの、下期の回復を見込む前提で計画を立てた。その中で、売上収益(IFRS適用)は1兆1450億円で前期比2045億円減、利益目標はコア営業利益が350億円で同374億円減、当期利益は200億円で同121億円減を見込む。「20年度はコロナ影響により世界の自動車生産が2割程度減少すると見て、モビリティ分野は大幅減益となる見通し。基盤素材分野は原油価格急落による在庫評価損やコロナによる景気後退の影響を受ける」(橋本社長)と話し、モビリティと基盤素材分野は厳しい状況が続く認識を示した。

 この結果、20年度のモビリティのコア営業利益は275億円で同152億円減、基盤素材は115億円の赤字(19年度は87億円の黒字)を見込む。ただ、モビリティに含まれるICT(情報通信技術)用途はコロナによる影響も軽微で、ニーズは堅調


 

全文:約1170文字

関連キーワード: ·

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー