JSR SSBR販売堅調で4%増 3拠点体制本格始動へ

2020年07月13日

ゴムタイムス社

 JSR(東京都港区、エリック・ジョンソンCEO)の19年度は、米中貿易摩擦の影響で中国を中心に自動車生産が落ち込んだことに加え、2月以降に新型コロナウイルス感染拡大を受けタイヤメーカーが一時操業停止や生産縮小を実施したことも重なり、グローバルでは年間を通して低調に推移した。

 エラストマー事業では、世界のタイヤ生産量が対前期で減少する中、戦略製品と位置付ける溶液重合スチレン・ブタジエンゴム(SSBR)の販売数量は前期を4%上回った。一方で、汎用製品の販売数量は伸び悩み、原料市況下落による販売価格の低下もあり、売上高、営業利益とも前期を下回った。

ハンガリーの新プラント

 同社は昨年、新規SBRの開発を発表した。自動車業界で自動運転や電動化などの技術革新が急速に進むに連れ、タイヤへの要求も多様化し、低燃費性能の向上に加え、より高い強度、耐摩耗性、耐久性も求められている。新規SBRは、独自の分子設計技術と水素

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