米ケミカル企業を買収へ 三菱ケミ 技術基盤を拡充

2020年05月03日

ゴムタイムス社

 三菱ケミカルは4月30日、米国でSiケミカルや金属化合物を手掛けるメーカー、ゲレスト社を買収すると発表した。今年秋をめどに、子会社の三菱ケミカルアメリカ(MCA)を通じて、ゲレスト社の支配権を有するゲレスト・インターミディエイト・ホールディングスの全株式をニュー・マウンテン・キャピタルより取得する予定。

 ゲレスト社は、コンタクトレンズ原料や抗菌剤などのSiケミカル、特殊アクリレート、半導体プリカーサー等に用いられる金属化合物、樹脂添加剤用途の有機化合物およびそれらを組み合わせた複合化合物の領域において、高度な分子設計・合成技術を保有している。ヘルスケア、エレクトロニクスといった幅広い市場向けに事業展開しており、顧客からの要望に対して他社と差異化された的確なソリューションを提供することを得意としている。

 三菱ケミカルはこれまで、主にカーボンケミカルの分野において高度な技術を蓄積してきており、ゲレスト社の広範囲なSiケミカル、金属化合物などの知見を組み合わせることで、両社の素材の設計力、提供可能なソリューションの幅を大きく拡充する。加えて、ゲレスト社が培ってきた技術と三菱ケミカルが持つ経営資源や顧客ネットワークの組み合わせにより、デジタル社会基盤の発展や医療進化など将来の社会課題を起点とする市場ニーズに対して、これまで以上に貢献していくことにしている。

 MCAのSteve Yurich社長は、「ゲレストの事業内容は三菱ケミカルグループの長期的な事業戦略に沿うもので、今回の買収をとても喜ばしく思う。ゲレスト社は高度な研究開発力とそれを製品化する卓越した力を有しており、顧客から厚い信頼を獲得している。三菱ケミカルグループが有する経営資源や顧客ネットワークを活用することで、ゲレストの技術力の市場展開を加速し、顧客に新たなソリューションや価値を提供できるものと考えている」とコメントしている。

 ゲレスト社のKen GayerCEOは、「ゲレストの次なる成長戦略として、三菱ケミカルグループに加わることを嬉しく思う。三菱ケミカルが有する先端素材分野における幅広くかつ深い事業基盤を通じて、ゲレストは、顧客にさらなる価値を提供し、従業員に新たな活躍の機会を与えることができるだろう」と述べている。

 三菱ケミカルは、今後もテクノロジープラットフォームの強化を図り、成長市場において積極的な研究開発と事業展開をすることにより、一層の成長を目指していくとしている。

 

 

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