アビガンの中間体供給へ 宇部興産が医薬品工場で開始

2020年04月28日

ゴムタイムス社

 宇部興産は4月22日、宇部ケミカル工場内の医薬品工場において、富士フイルム富山化学が開発した抗インフルエンザウイルス薬「アビガン錠」(一般名ファビピラビル、以下「アビガン」)の原薬主骨格を成す重要な中間体の製造及び供給を開始すると発表した。

 「アビガン」は現在世界で蔓延する新型コロナウイルス感染症に対する効果が期待されており、日本国政府も同剤の治験及び承認手続きの早期推進と、日本国内における生産体制の構築を進めている。

 同社はグローバルに医薬品の原体・中間体製造を展開し、抗インフルエンザウイルス薬としての「アビガン」中間体の製造と供給に実績を有している。今回、サプライチェーン各社と協力することで、新型コロナウイルス感染症患者への早期の「アビガン」提供に貢献できるよう、緊急製造開始に向けて準備を進めている。

 同社は創業の精神である「共存同栄」の観点にたち、要請に応え、社会に対する企業使命を果たしていくとしている。

 

アビガンの中間体等を製造する同社医薬品工場

アビガンの中間体等を製造する同社医薬品工場

 

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