アビガン原料を供給へ デンカ コロナ対策で5月から

2020年04月03日

ゴムタイムス社

 デンカは4月2日、政府の要請を受け、新型コロナウイルス感染症の患者を対象とした抗インフルエンザウイルス薬「アビガン錠」(一般名ファビピラビル、以下アビガン)の原料となるマロン酸ジエチルを供給すると発表した。新潟県糸魚川市にある青海工場で5月より生産を開始する予定。同社は、新型コロナウイルス感染症への対策を社会的責務と捉え、迅速に生産体制を構築し確実な供給を図る。
 アビガンは、富士フイルム富山化学が開発した、新型コロナウイルス感染症への治療効果が期待される抗インフルエンザ薬で、今回、アビガンの国内薬事承認を進める日本政府より、国内での一貫した供給体制を構築するため国産の原料を使用したいとの要請を受け、マロン酸ジエチルの供給を決定した。
 マロン酸ジエチルは、合成香料・農薬・医薬品などの原料として使用される有機化合物で、アビガンの原料となる。同社は国内唯一のマロン酸ジエチルメーカーであり、またその原料となるモノクロル酢酸も国内で唯一、同社関連会社のデナックが生産している。グループ内で原料から最終製品に至る一貫生産体制のもと2017年4月までマロン酸ジエチルの生産を行ってきた。
 マロン酸ジエチルの生産にあたっては、2017年4月まで使用していた設備を再稼働するために、他製品の生産ラインからの人員配置転換等により一部製品の減産等一時的な影響が見込まれる。現時点では未定だが、今後の精査により開示すべき事項が発生した場合は、速やかに公表することにしている。