海外景気減速で減収減益 カネカの4~12月期

2020年02月19日

ゴムタイムス社

 カネカの20年3月期第3四半期連結決算は、売上高が4524億6700万円で前年同期比3・2%減、営業利益は188億9100万円で同29・0%減、経常利益は151億3900万円で同34・0%減、四半期純利益は92億3200万円で同37・1%減となった。
 アジア・欧州での需要の鈍化、自動車産業やエレクトロニクス産業の低迷の影響により、主にマテリアル・ソリューションズ・ユニットを中心に減収減益となった。同社が力を入れている海外市場の景気減速が業績の大きな要因となった。
 セグメントのうち、マテリアル・ソリューションズ・ユニットは、売上高が1806億6100万円で同5・5%減、セグメント利益は146億6900万円で同25・2%減。塩化ビニル樹脂と塩ビ系特殊樹脂は、国内の市況は低迷したが、インドなど海外の需要は堅調に推移し、販売が増加した。エポキシマスターバッチは、自動車構造接着剤やエレクトロニクス用途など最先端の市場ニーズに応える技術の特殊性が評価され、販売が急増した。変成シリコーンポリマーは、欧州で販売が堅調に推移し、能力を増強したベルギーの設備が収益に貢献した。カネカ生分解性ポリマーPHBHは、G20などの国際会議に加え、CNNなどメディアでマイクロプラスチック問題のソリューションとして取り上げられ、環境問題に関心の高いグローバル企業から引き合いが殺到した。
 クオリティ・オブ・ライフ・ソリューションズ・ユニットは、売上高が1186億5200万円で同0・8%減、セグメント利益は113億6300万円で同3・7%減。スチレン系発泡樹脂と押出ボードは、薄物高断熱などの新規商品の投入を進め、需要の拡大と相まって、収益が増加した。発泡ポリオレフィンは、自動車・モビリティ領域の省エネ、軽量、安全ニーズの高まりの中、グローバルに需要が拡大した。ポリイミドフィルムとグラファイトシートは、スマートフォン市場の減速の影響を強く受けた。
 通期業績については、景気の不透明な環境認識が広がる状況下でのコロナウイルス問題の影響による下振れリスクを一部織り込んで前回予想を下方修正し、売上高は6100億円で前期比1・8%減、営業利益は280億円で同22・3%減、経常利益は225億円で同28・0%減、当期純利益は155億円で同30・3%減を見込んでいる。

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