タイヤセンサーを共同開発 横浜ゴムとアルプスアルパイン

2019年10月25日

ゴムタイムス社

 横浜ゴムは10月24日、アルプスアルパインと乗用車用タイヤセンサーについて共同開発を行っていると発表した。10月23日から開催されている第46回東京モーターショー2019のプレスカンファレンスで公表した。

 同社では、タイヤもCASE対応およびIoT化が必須と考え、東京モーターショー2019ではさまざまなCASE対応のための新技術展示を行っている。その中の「コネクテッド」において、従来のタイヤ空気圧検知に加えて、摩耗検知、路面検知、それらのデータをデジタルツールで処理・管理していくソリューションビジネスの展開を視野に入れ研究開発を行っている。今後は、タイヤから得られたデータをいかにユーザー等にフィードバックしていくかというシステムやアプリケーションの開発も重要であると考えており、それらが新たなタイヤビジネスの付加価値になっていくと予想されるため、タイヤセンサー開発の加速化が急務と判断し、アルプスアルパインと共同開発を進めている。

 アルプスアルパインは、1948年に設立され、スマートフォン等の情報通信機器、車載音響機器、情報通信機器を中心に開発、製造、販売している電子部品メーカー。センサー開発のほか、システム設計力やソフトウェア開発力を有しており、同社では新しいタイヤビジネスモデルでのシナジー効果を期待している。

 同社は、2004年に当時では国内タイヤメーカー初となる乗用車向けタイヤ空気圧モニタリングシステム「エアーウォッチ」を開発し、2005年から限定発売を開始した。同商品は、2004年にグッドデザイン賞、2006年には日刊自動車新聞社が主催する「日刊自動車新聞・用品大賞2006」の機能用品・アクセサリー部門賞を受賞している。また、厳しいタイヤ管理が求められる運輸・輸送会社向けには「安全な輸送」、「輸送効率の向上」、「省燃費による環境貢献」を実現するトラック・バス用のTPMS(タイヤ空気圧監視システム)として「HiTES(ハイテス)」を2003年から発売している。ハイテスから得たタイヤ運用履歴などを同社のタイヤ・マネジメント・システム(TMS)と連動させることで、運行傾向の分析やタイヤ点検時期のお知らせなどユーザーの総合的な車両運行管理のレベル向上と、リトレッドタイヤの推進に活用している。

横浜ゴム野呂取締役(左)とアルプスアルパイン・泉執行役員

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