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エボニックが新硬化剤開発 自動車の軽量化に貢献

2019年10月16日

ゴムタイムス社

 エボニック インダストリーズは10月15日、高性能シートモールディングコンパウンド(SMC)の技術特性や作業性を向上させる新しいエポキシ硬化剤VESTALITE Sを開発したと発表した。

 同社はこれにより、複合材料の設計の自由度を高め、eモビリティや自動車の軽量化に貢献するとしている。

 現在、ポリエステル樹脂から製造される従来の標準的なSMCの機械特性は、曲げ強度200MPa、曲げ弾性率1万MPa、比重1・7g/㎤から1・85g/㎤における衝撃強度90kJ/㎡程度が一般的だが、軽量化構造やeモビリティを実現するためには、より軽量でより高い機械特性を持つ素材へのニーズが高まっている。

「VESTALITE Sは、エポキシ樹脂と組み合わせることにより、容易かつ素早い取り扱いが可能なSMCとなります」と、同社のクロスリンカー事業部、複合材料および接着剤のマーケティング責任者、ライフ・イッカート工学博士はコメントしている。

 VESTALITE Sで製造されるSMCモールド材は、硬化する前の高い貯蔵安定性が確認でき、尚且つ3分以内というスピードで硬化する。「その上、プレス中の半成品の流動特性、変形特性も向上しているため、品質の高い構成を可能にします」と、イッカート氏は述べており、これらのSMCはスチレンの排出量はなく、VOCの排出量は非常に低いため、自動車内装を構成する材料として適している。

 エポキシ、グラスファイバー強化剤およびフィラーから作成された複合材料の比重は1・5から1・7g/㎤で、流動特性は良好。また、機械特性は、曲げ強度>350MPa、曲げ弾性率>1万8500MPa、衝撃強度>150kJ/㎡となっている。この素材は非常に耐燃性に優れ、マイナス30℃の低温でも高い衝撃強度がある。そのため、もろさや破損のリスクもない。

 この特性により、エポキシSMCが電気やハイブリッド自動車のバッテリーケースデザインに理想的な材料となる。このような部品は、重いバッテリーを支え、衝突時の運動エネルギーに耐えうる強度、安定性があることや、火災時にさらなるリスクをもたらすことがないことが求められるため、今までスチールやアルミで作られていた。

 

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