欧州の接着剤展に出展 ランクセスがLF技術訴求

2019年10月04日

ゴムタイムス社

 独ランクセスは10月2日、クロアチアのドブロブニクで9月11~13日に開催された欧州で有数の接着剤およびシーラント業界向け展示会「FEICA」に出展したと発表した。接着剤、シーラント、OCFフォーム向け低遊離(LF)イソシアネートの最新動向に関して紹介した。
 展示会では、同社の上級サイエンティストで、グローバルR&D・接着剤担当のロナルドM・エマニュエルJr氏が「反応性接着システム向け低遊離イソシアネートモノマープレポリマーの設計における進展」について講演を行った。この講演では、低遊離イソシアネートプレポリマーの化学的構造など専門的な説明も行った。エマニュエル氏は、「当社の研究開発は、接着剤およびシーラント配合で用いる低遊離モノマープレポリマー含有のプレポリマーの設計に注力している。特に、残留ジイソシアネートモノマーの除去が最終の接着剤配合の性能をいかに向上するかについての研究を進めている」と述べている。

 また、展示会期間中は、同社の専門家が来場者と意見交換できる小規模な展示を行い、同社のLF技術がいかに顧客の接着剤およびシーラント製品の特殊なニーズに対応するソリューションを提供できるかなど直接議論できる場を設けた。

 同社は、「アディプレンLF」の商標名で、接着剤、シーラント、OCFフォーム向けの革新的な低遊離イソシアネートウレタンプレポリマーを開発した。このLF技術によって、遊離MDI含量が0・1wt%未満のプレポリマーのほか、他のイソシアネートの低含量のプレポリマーも作ることができる。これによって、卓越した工業衛生基準、優れた性能、加工の向上性をもたらす。これらのプレポリマーは、厳格化する規制基準に適応し、危険有害性区分においてより危険性の低い区分に分類される最終製品を可能にする。

 同社のアディプレンLFプレポリマー製品群は、フォーミュレーターのニーズに応じてプレポリマーの反応性、粘性、ポリオール骨格を調整することができる。化学的構造を制御することで、これらのプレポリマーの構造は、一層安定した加工をもたらす。

 

同社のプレポリマー研究開発

同社のプレポリマー研究開発

 

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