大日本印刷が最高賞受賞 ダウの包装アワードで

2019年10月02日

ゴムタイムス社

 ザ・ダウ・ケミカル・カンパニー(ダウ)は10月1日、同社が主催している2019年度パッケージング・イノベーション・アワードの受賞者を発表した。

 同賞は、包装デザイン、材料、技術および生産プロセスにおける包装業界の革新的で最も優れた業績を表彰するものとなる。

 最優秀賞であるダイヤモンド賞は、大日本印刷の包装事業部による「DNP機能性フィルム複合型PETボトル」が受賞した。これは、環境に配慮したブランドフレンドリーなガラス製ボトル代替品で、PETボトルと、酸素バリアとしても機能する剥離可能な外装フィルムとの組み合わせにより、明瞭なガラスのような外装を実現する。現在、多くの飲料ボトルは、バリア性と高級感を実現するためにガラスが使用されている。しかし、ガラスは重く、また破損の危険性が高いのみならず、回収と仕分けの過程で砕けてしまうことも多く、本来ならリサイクル可能な製品でさえも、砕けたガラスの破片が他の製品と混ざることにより、リサイクル不可能となってしまう。このPETプラスチックボトルは、消費者がガラス製のボトルに期待する感触や高級感などの品質を保持し、その上でリサイクルが可能で軽量、かつ実質的に割れない製品となっている。

 これまでデュポン・パッケージ・アワードとして知られ、現在は同社が引継ぎ主催している同アワードは、今年で31年目を迎えた。この賞は、業界で最も長期にわたり開催されている独自審査の包装に関する賞で、審査員は毎年、デザイン、エンジニアリング、小売、コンバーティング、学界など、世界中から集められた幅広い分野の専門家で構成されている。

 審査員は30カ国以上の企業から寄せられた約250の応募を評価した。審査員は、ダイヤモンド賞に加え、8件のダイヤモンド賞最終候補、10件の金賞受賞者、12件の銀賞受賞者、2件の特別賞といった、名誉ある賞を選出した。

 同社のパッケージング・アンド・スペシャルティ・プラスチック事業部のビジネスプレジデントであるディエゴ・ドノーソ氏は、「今年は世界中から記録的な数の革新的で先見性のある包装デザインの応募があった。毎年私たちが目にする世界クラスのイノベーションに感銘を受けている」と述べている。

 

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