【コラム連載シリーズ】世界のゴム事情40 イタリアのゴム産業(前編) 加藤進一

2019年10月18日

ゴムタイムス社

 イタリアという国をイメージする時にドイツと比較して、なんていい加減な国民性だろうとイメージする方が多いと思われます。

 しかし、ゴム産業の世界を見ていくと、イタリアには成熟したゴム産業があります。最近、イタリアのゴム機械メーカーとゴムコンパウンドメーカーを訪問してきました。

ロール、カレンダーメーカーのロドルフォコメリオ

ロール、カレンダーメーカーのロドルフォコメリオ

 昔からタイヤのピレリー社、合成ゴムのベルサリス社(元エニケム社)があるように、イタリアには100年近く前からゴム産業があります。たとえば、イタリアのゴムカレンダー機を製造するロドルフォコメリオ社は創業140年を迎え、本社には世界初のゴム用カレンダー機(ピレリー社に85年前に納入した実機)が飾られています。

 ゴム練りの企業については、イタリアにはCOMET社、TOVOGUMMA社、MESGO社と3大メーカーがあります。

 先日、COMET社を訪問したさいに、オーナー社長(2代目)と会い工場を見学させてもらいました。4年前に移転した最新鋭のゴム練り工場で、4ラインありますが、ほとんど作業者がいなく自動化ラインになっていたのです。

 また、薬品の自動計量機についても、薬品は計量後そのままプラスチック袋に入れられシールされ、ミキサーに投入されるという、優れた装置でした。

 この自動計量装置はCOLOR

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