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グリーンボンドを発行 カネカ 国内化学企業で初

2019年08月27日

ゴムタイムス社

 カネカは8月26日、第7回無担保普通社債として、「カネカ生分解性ポリマーPHBH」(PHBH)の製造設備および研究開発の資金調達を目的とするグリーンボンド(環境債)を発行すると発表した。募集金額は50億円、発行年限は5年で、今年9月に発行する予定。グリーンボンドは、ESG債のひとつで、環境問題の解決に貢献する事業に資金使途を限定した債券。事業債として日本の化学会社では初めての発行となる。

 PHBHは、同社が開発した100%植物由来の幅広い環境下で優れた生分解性を有するポリマーで、海水でも生分解するユニークな物性を有する。近年、マイクロプラスチックによる海洋汚染が生態系への影響を与えるとして世界的な社会問題となっているが、PHBHは海水中で生分解する認証「OKバイオディグレーダブル・マリーン」を取得しており、海洋汚染低減に大いに貢献すると期待されている。

 欧州では使い捨てプラスチック削減に向けて各種規制が強化されており、PHBHは果物・野菜袋やコンポスト袋などへの採用が進み、販売量が増加している。また、国内ではコンビニエンスストアや化粧品メーカーなど大手顧客において、ストローやレジ袋、包装材など幅広い用途で採用が進んでいる。今後さらなる需要拡大に向けて、兵庫県の高砂工業所にあるPHBHの製造設備の現行生産能力を年間1000tから5000tに増強することを決定しており、今年12月の稼働を予定している。

 同社は、「人と技術の創造的融合により未来を切り開く価値を共創し、地球環境とゆたかな暮らしに貢献します」を企業理念として掲げ、社会的課題の解決と企業としての成長を通じて、新たな価値を創造し、社会の発展に貢献することを目指している。昨年、ESG経営への進化に取り組むべくESG憲章を策定し、製品の全ライフサイクルにおいて、それぞれの段階でも地球環境保護に取り組み、資源の保全、環境負荷の低減により、社会の持続的発展と豊かな社会の実現を目指している。また、「カネカは世界を健康にする」という考えの下、環境・エネルギー、食糧、健康の社会的な3つのクライシスに対し、ソリューションプロバイダーとしてグローバルに価値を提供し続けている。

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