三菱ケミカル 日系で初のインド拠点  TPVの新グレード開発

2019年09月02日

ゴムタイムス社

 三菱ケミカル(東京都千代田区、和賀昌之社長)は、熱可塑性エラストマー用の製造設備をインドに新設し、今年度中に稼働を開始する計画だ。新設備は、ウェルセット・プラスト・エクストルージョン社の塩ビコンパウンド事業買収により獲得した拠点に導入するもので、「日系コンパウンドメーカーとして、初めてインドに進出する利点を活かしたい」(機能性樹脂事業部ビジネス1・2グループ・広田保史マネージャー)という。インドでのTPE市場の発展に期待を寄せる。

 このインドの拠点が加わったことで、同社の塩ビコンパウンド、接着性樹脂、シラン架橋樹脂を含む機能性樹脂事業の拠点は16ヵ国30拠点となった。今後も事業拡大を図る方針で、新たな地域や新用途を模索しつつ、製品群拡充に向けた合併なども視野に入れている。

 また、同事業が属するパフォーマンスポリマーズ本部でも事業拡大が進む。吸収合併した日本合成化学工業のEVOH樹脂を扱う「ソアノール事業部」を新設し、同じ包装用途で使われる接着性樹脂「モディック」とのシナジー発揮を目指す。

 三菱ケミカルのTPEは、基幹ブランド「テファブロック」、TPVの「トレックスプレーン」、「サーモラン」、メディカル用の「ゼラス」をラインアップする。

 足元では、国内販売が堅調な一方、中国と欧州は

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