南京にtBAの新工場 BASF 30%能増へ

2019年08月05日

ゴムタイムス社

 BASFは8月2日、中国・南京のBASFスペシャリティ・ケミカルズ(BSNJ)による、ターシャリーブチルアミン(tBA)の2つ目の製造工場に投資すると発表した。これにより、同社のtBAの世界生産能力は30%以上増加する。同工場は2022年の操業開始を予定しており、先進的な生産プロセスで副産物を最小限に抑える同社の先端技術を採用することにしている。

 tBAは、ゴムおよびタイヤ産業用の加硫促進剤を製造するための中間体として使用される脂肪族第1級アミン。また、農薬および製薬産業においても欠かせない原料として用いられており、同社は、日本国内においてこれらの業界へのtBAの供給を強化し、増加する顧客のニーズに対応することにしている。

 同社は、ベルギーのアントワープ、米国のルイジアナ州ガイスマーでもtBA生産工場を操業している。

 同社アジア太平洋地域ファンクション担当プレジデントで、同社グレーター・チャイナのプレジデント兼会長を務めるステファン・コートラーデ氏は、「中国は世界最大の化学品市場であり、世界の化学品生産の成長の原動力であると同時に、タイヤ製造業の世界的ハブでもある。当社はこのダイナミックな市場に参加し、今回の投資を通じて顧客のニーズを満たせることを大変喜んでいる」と述べている。

 また、同社の中間体事業本部アジア太平洋地域担当シニア・バイスプレジデントであるヴァシリオス・ガラノス氏は、「アジアはtBAの主要成長地域であり続けており、新工場はゴム・タイヤ産業ならびに農薬・製薬市場における顧客の成長を支援するという当社の強いコミットメントを明確に示すものだ。この急成長する地域のお客さまに着実かつ安定的に供給できる生産体制をさらに強化し、世界のゴム・タイヤ業界のリーディングサプライヤーとしての地位を確立していく」と述べている。

南京のtBA拠点

 

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