ファインケミカル商社特集 三洋貿易 長期戦略「VISION2023」始動 グローバル展開のさらなる強化図る

2019年03月11日

ゴムタイムス社

 三洋貿易(東京都千代田区、新谷正伸社長)は、今期(19年9月期)より2023年に向けた長期戦略「VISION2023」を始動させている。

 ゴム事業部の前期(18年9月期)を振り返ると、自動車向けを始め、家電・OA向けなどモノの動きは悪くなく、国内販売は順調、海外拠点も全般的に伸長し、売上は計画並みで着地した。

 今期第1四半期(18年10月~12月期)についても、「一部の輸入品で物流コストが嵩んだ商品はあったが、前期の流れを引き継ぎ荷動きは良好」(中村浩人ゴム事業部長)とし、出足はほぼ計画通りとした。

 ゴム事業部が展開する海外拠点の現況をみると、アセアンのハブ拠点と位置付けるタイは、自動車生産が5年ぶりに200万台を超え、販売も回復傾向にある。また、14年に現地法人を設立したインドネシアは日系企業の進出に伴い、販売も着実に増えて黒字化した。インドも販売が徐々に増えており、軌道に乗り始めている。その他、ベトナムは市場はまだ小さいが、ポスト中国をにらんだ日系企業の進出が予想され、「市場は今後拡大するのではないか」(中村事業部長)と見ている。

 一方、中国は経済成長の減速感が鮮明だが、日系企業は依然堅調で、販売はなお伸びる余地がある。また、東知と合弁でコンパウンドを生産する「三洋東知(上海)橡膠有限公司」は、高硬度品を生産するニーダーを導入したのに続き、ロールやバ

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