三菱電機子会社が不正 不適合ゴム製品を出荷

2018年12月05日

ゴムタイムス社

 三菱電機の子会社であるトーカン(千葉県松戸市)は12月4日、同社が製造するエスカレーター用や電子機器用などのゴム製品253種で顧客と決めた品質を満たさない製品や未検査の製品を出荷していたと発表した。

 品質の不適合や未検査が判明した製品は、エスカレーター用の手すりとローラーが計9種、電子機器用の放熱絶縁ゴムが4種、産業機器用のゴムシートが12種、クッションやパッキンなどその他の産業機器用が計228種。納品先は、三菱電機以外のメーカーや商社を含む延べ29社。同社は顧客に不適合品の状況を説明し、当面の対応について判断を仰いでいる。

 同社では今年1月下旬にこの問題を認識して全容解明に着手し、製品の再測定と再評価を行った上で、6月から顧客への説明を進めていた。

 同社は「お客様をはじめ関係者の皆様に多大なご迷惑をおかけすることを深くお詫び申し上げます」とコメントし、今後の再発防止策として品質教育の再徹底と品質管理体制の再構築を図り、対応終了後に関係者の処分を行うことにしている。

 この件で三菱電機は、同日「お客様や関係者の皆様に多大なるご心配とご迷惑をおかけしていることを深くお詫び申し上げます」をコメントを発表し、三菱電機に納入されたトーカン製品について性能上の問題がないと判断しているとした上で、今回の行為を重大なコンプライアンス違反と認識し親会社としてトーカンの品質保証体制に対するチェックを強化するとともに、徹底的な原因究明と実効性ある再発防止策が立案・実施されるよう監督・指導を徹底していくことにしている。

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