日本ゼオン決算 4~12月期 売上・営業益は2桁増

2018年01月31日

ゴムタイムス社

 日本ゼオンは1月31日、2018年3月期第3四半期の決算説明会を開催し、古谷岳夫執行役員が説明を行った。

 売上高は2510億1700万円で前年同期比19・2%増、営業利益は306億8000万円で同42・0%増、経常利益は328億5500万円で同48・0%増、四半期純利益は63億7500万円で同60・2%減となった。

 売上高・営業利益・経常利益は過去最高だった。しかし、S―SBRを製造しているシンガポール子会社で、競争激化や徳山工場からの切り替え遅れなどによる販売単価の下落により、生産設備などの固定資産で減損の兆候が認められたことから、帳簿価額を回収可能評価額まで減額。減損損失として147億2600万円を計上したため、純利益は大幅減となった。

 エラストマー素材事業では、合成ゴムは国内の汎用が前年並みの出荷量となったものの、国内の特殊と海外の汎用・特殊の販売がいずれも堅調に推移したことで、販売数量・売上高・営業利益ともに前年同期を上回った。

 合成ラテックスについては、手袋用途や樹脂改質用途の販売が堅調に推移したことなどから、売上高・営業利益ともに前年同期を上回った。

 化成品は国内・輸出とも販売数量・売上高を伸ばした一方、タイ子会社で販売数量・売上高とも前年同期を下回った。これにより、全体の売上高は前年同期を上回ったが、原料価格上昇の影響で営業利益は前年同期を下回った。

 以上の結果、エラストマー事業全体の売上高は1460億900万円で同21・7%増、営業利益は166億4200万円で同23・2%増となった。

 高機能材料事業に関しては、高機樹脂で光学・医療用途、高機能部材では

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