【新年インタビュー】ゴム連合 春日部美則中央執行委員長

2018年01月09日

ゴムタイムス社

 昨年は労働者の「働き方」が改めて議論された1年だったが、具体的な成果となると心許ないと言えるだろう。ゴム連合の春日部美則中央執行委員長はこの議論をどう見たのか。昨年を振り返ってもらいつつ、今後の取り組みを聞いた。

 ◆17年を振り返って

 労働界全体が「働き方改革」に振り回された1年だったとの感がある。衆議院の解散で、高所得の一部専門職を労働時間の規制対象から外す「高度プロフェッショナル制度」を含む労基法改正も先送りとなり、あの騒ぎは何だったのかとの印象が強い。

 労働者の現状を見ずして議論が進んでいくことにも不安を感じる。今後、働き方改革議論をもっと労働界が牽引していく必要がある。

 ゴム連合としては、統一的な賃上げ要求基準を設定していないにも関わらず、春のとりくみで前年を8組合上回る33組合でベア・賃金改善が実施されたことを高く評価したい。

 過年度の物価上昇が要求根拠となりにくくなっている中で、ゴム企業労使が主体的に賃金に向き合う姿が鮮明になりつつあると言える。

 個人としては、9月の米国でのインダストリオールグローバルユニオン・ゴム産業世界大会をはじめ、多くの世界会議に参加したことで、ゴム産業での日本の「労働組合としてのプレゼンス」をもっと高めていく必要があることを実感した。例えば海外で何かあった時に、国際機関と連帯して署名活動や抗議活動を行うことも必要だろう。

 ◆ゴム連合の強みと課題は。

 単組の数が54、組合員は約

 

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