【企業特集】杉野ゴム化学工業所 「ドボーン」実用化へ邁進

2017年06月26日

ゴムタイムス社

杉野ゴム化学工業所 「ドボーン」実用化へ邁進

中小企業の技術力が結集した「ドボーン」

中小企業の技術力が結集した「ドボーン」

 独自技術を生かした高性能なゴム製品の開発・製造・販売する杉野ゴム化学工業所(東京・葛飾、杉野行雄社長)。社員3名の小さな町工場ながら、杉野社長が開発に携わった深海無人探査機「江戸っ子1号」は多方面で注目を集めた。最近は小型水中探査機「ドボーン」の実用化に向け、精力的な活動を続けている。

◇事業内容について

 1956年創業の同社は、他社に先駆けて海外進出を検討。工業用製品の防振ゴムは中国大連の合弁工場で製造している。中国工場は今年で26年目。現在は日系企業に製品を納入している。

 一方、独立した元従業員の工場に生産委託する電気部品用ゴムは、電力会社が設備投資を抑えており、売上は大きく落ち込んでいる。

◇開発依頼が大きな柱

 そんななか、ゴムだけでは厳しいと考えた杉野社長は、他社からの開発依頼やコンサルティングに注力。杉野社長の人脈を活用することで、さまざまな企業から開発依頼が舞い込むようになり、現在は開発依頼が経営の大きな柱となっている。

◇江戸っ子1号の現状

 「きっかけは私の夢から。日本近海には多くの海底資源が眠っているのに、手つかずの状況。それなら自分でやろうと思い、2011年11月に江戸っ子1号プロジェクトをスタートさせた」(杉野社長)。その後、2013年11月には日本海溝での水深7800メートルでの深海探査を成功させ、現在はそれより深い水深で実験調査を行っている。

ドボーンを手にする杉野社長

ドボーンを手にする杉野社長

◇ドボーン開発の経緯

 「江戸っ子1号プロジェクトを進めるうちに、より浅い1000~3000メートルの水深に需要があることがわかり、特に漁業関係者の関心が高かった」(杉野社長)という。魚群探知機は魚の群れがどこにいるかは探せるが、ベテランの漁師でなければ魚の種類まではわからない。それに対し、探査機にカメラが付いているドボーンは水中の様子が撮影できるため、魚の種類、密度がリアルタイムに観測できる。

 価格は魚群探知機並みの500万円台。「年産100台以上を計画しているが、漁業関係者を中心に計画を上回る引き合いがある」(杉野社長)と話す。

◇半年で試作機を完成

 ドボーンは16年6月に葛飾区から

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