新春トップインタビュー フォルボ・ジークリング・ジャパン

2014年01月04日

ゴムタイムス社

フォルボ・ジークリング・ジャパン 新春トップインタビュー 「特品販売部」設置で拡販 「省エネ」「食品用」で新商品

 

 

 革新的な開発力を発揮し、迅速かつ柔軟な対応力で市場のニーズに応えた新商品を相次ぎ上市するフォルボ・ジークリング・ジャパン。新設の「特品販売部」でこれら新商品の拡販を図る。倉岡和夫社長に今後の事業戦略を聞いた。

―13年を振り返って。

 13年12月期の業績は上期は低調であったが、下期以降の9月、10月と需要が拡大し、12月末で売上高は前期に比べ3~5%の増収となる見込みである。収益は原材料輸入での為替差損が収益を圧迫し、前期比減を予想している。当社の売上高構成比は主力の「トランジロン」が60%を占め、次いで「マルタス」(15%)、シール製品(10%)、残りが「トランステックス」・「プロリンク」、仕入れ製品となっている。

 主力の搬送ベルト「トランジロン」では、今期は自動車用向けが振るわなかったが、食品機械、製菓、製パン向けが好調に推移しているほか、通販業界の活性化でロジスティックセンターの稼働が旺盛なことから物流センター向け、衛生材(紙おむつ)の加工ラインでの需要が増えた。また、ベルトエッジからの異物混入を防止できることが評価され「スマートシール」の販売が大きく拡大し、80タイプの対応が可能となりユーザーからの引き合いも多く、食品以外にフィルム印刷、不織布の搬送工程での採用も進んでいる。

―注力商品の「モジュラーベルト」の動向は。

 12年に再上市したプラスチック・モジュラーベルト「プロリンク」については、食品分野向けの需要のすそ野が広く、当社の積極的な取り組み姿勢が評価されており、前期比130%増と伸長し、大きな柱になりつつある。プロリンクは、多用な搬送及び加工工程に対応するため、機能的に設計された5つの製品シリーズで構成されているもので、接続用ロッドを差し込むことで、個々のモジュールの接続とエンドレス部を接続。優れた耐腐食性に加え、標準的な素材はすべてFDA(米国食品医薬品局)基準に適合しており、ベルトの洗浄も簡単なことから衛生面でも高い安全性を備えているのが特長である。

 また今期、注力商品の一つであった中重量搬送・加工用ベルト「TRANSTEX(トランステックス)」(10種類)は昨年、「FENNER(フエナ)ダンロップ社を買収し、物流向け樹脂ベルトとして2013年から輸入販売を開始した製品である。ゴムコンベヤベルトと樹脂コンベヤベルトの中間に位置し、スチールやゴムベルトに比べ優れた柔軟性を有し、耐摩耗性、耐衝撃吸収性に優れる製品である。従来、ゴムコンベヤベルトを使用していたユーザー向けに空港から大規模物流センター、リサイクル処理施設での拡販を図っている。

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