合成ゴム出荷 円安で輸出採算好転

2013年07月08日

ゴムタイムス社

 日本ゴム工業会がこのほどまとめた2013年1~3月計の合成ゴム品種別出荷実績によると、輸出向け出荷が16万1197トンの前年同期比16%増と2桁増となったが、国内向け出荷が前年同期比0・5%増の23万1424㌧の微増にとどまり、総出荷でも39万2621トンの前年同期比1・2%増の微増となった。2012年10月~12月比でも13%増の2桁増となり、増加傾向が顕著となった。円高解消に伴い、1月~3月の輸出向け出荷は増加傾向にあり、今後も輸出の増加が見込まれる。

 2013年1月~3月の合成ゴム生産は、昨年10月以降、自動車タイヤ生産の減速、中国向け輸出の落ち込みから需要がダウンしていたが、本年に入り、昨年末に比べればマイナス幅が縮小してきた。
 合成ゴム工業会がまとめた3月の合成ゴム生産量は、合計12万8102トンで前年同月比18・9%増と前年同月実績を大きく上回り、この結果、1~3月計では前年同期比3・5%増となった。出荷でも13年1月は前年比0・8%減だったものの、2月は8・7%増、3月は13・2%と増加傾向を示している。
 国内出荷は、ゴム工業向けが前年同期比4・8%減の17万8844トンと微減で推移したが、紙加工用、プラスチックなどのその他向けが同13・9%減の5万2580トンと大きく落ち込んだため、国内向け総出荷は23万5262トンの同8・1%減少となった。
 ゴム工業向けは自動車タ・チ向けが同4・7%減の13万1317トン、自動車用ゴム製品が中心となる工業用品向けも同8・4%減の2万6239トンと落ち込んだ。
 品種別ではタイヤ向けのSBRソリッドは、国内が微減だったが、輸出向けは同3・9%増、BRソリッドも国内は3・4%減だったが、輸出向けは同49・4%増と大きく伸長した。
 天然ゴム代替であるIRも国内は微減だったが、輸出向けは同8・5%増となった
 また、工業用品、接着剤向け主体のCRは内外需全体では同0・9%減の3万3602トンと微減となった。
 工業品向け主体のNBRソリッドは、国内が7・4%減となったが、輸出向けは同8・5%増となり、全合成ゴム6品種全てで国内は減少した一方、輸出向けは増加、その内BR、IR、EPDMは2桁増と大幅な伸長となった。

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