【新年インタビュー】東部工業用ゴム製品卸商業組合 前田淳理事長

2026年01月01日

ゴムタイムス社

■ 新年インタビュー

若者が参加しやすい組合づくりへ

東部工業用ゴム製品卸商業組合 前田淳理事長

 東部工業用ゴム製品卸商業組合の前田淳理事長は、25年5月に新理事長に就任。「若い世代が参加しやすい組合にしていく」と話す前田理事長に、25年の組合活動やゴム業界の動向を振り返りつつ、新年の抱負を聞いた。

◆25年の組合活動を振り返って。
 25年5月の総会で理事長に就任させていただいたが、今年度の行事は前から決まっていたこともあり、私の色を大きく出せたかというと、正直そこまでではない。2025年度の新役員体制は、副理事長や常任理事(部会長)に新しい顔ぶれが加わり、皆さん非常に前向きでアイデアも豊富。例えばベルト・ホース部会では、新たな取り組みとして8月に第1回勉強会をオンラインで開催した。場所を浜松町館に変えて開催した商品説明展示会は、以前の浅草の会場よりアクセスが良く、来場しやすくなった。展示会と懇親会を通じて、何百人もの業界関係者が一堂に会する、いわば学園祭のようなお祭り感があった。組合員・賛助会員の交流の場として非常に意義のある行事となった。

◆25年ゴム業界の環境は。
 率直に言うと、決して楽観できる状況ではない。半導体関連では、コロナ後に急伸したあと在庫調整に入り、中国メーカーの技術力向上も進んでいる。回復しても、かつてと同じ盛り上がり方になるかは不透明だ。加えて、人材確保の問題も非常に大きい。賃上げ圧力が高まる中で、大企業やIT業界に人材が集中し、中小の組合員企業では採用に苦戦しているところが多い。特に若年層が集まりにくく、中途採用も中高年中心になり、欠員を抱えたまま事業を継続せざるを得ない企業もある。景気と同じくらい、それ以上に人材問題は大きなテーマだ。

◆ 組合の存在意義について。
 組合の存在意義という点では、規模の小さな会員企業ではなかなか自社だけでは実現しにくい総務・人事・福利厚生的な機能を、組合規模で補完していくことがひとつの方向だ。例えば、社員向けの資産運用セミナーなどの要望も出てきている。まずは、常任理事や部会長・支部長の皆さんの考えやアイデアを最大限に生かし、取り組むことが重要と考える。

◆今後の組合のあり方について。
 私より上の世代は、高度成長からバブルを経験し、「とことん仕事も遊びも」という勢いのある世代。一方、若い世代は「失われた〇〇年」と言われる時代に社会人になり、価値観も働き方も大きく違う。その間に挟まれた自分たちの世代が、これまで積み上げてきた組合の良き伝統、対面での交流や、信頼関係をベースにしたビジネスの感覚をしっかり引き継ぎつつ、時代に合うように形を変えて次の世代へバトンを渡していく必要があると感じている。

◆ 26年の抱負は。
 国際情勢や国内政治、半導体・中国経済など、一企業や一つの業界ではコントロールできない要素が今後もしばらく続くだろう。その中で、ゴム業界全体として物量が急激に伸びるような状況は想定しにくく、厳しさは続くのでないか。一方で、当組合の景況観測調査では売上指数が50を上回るなど、各社が工夫しながら「元気に踏ん張っている」実態も見える。26年は、行事運営の効率化やデジタル化を進めて、若い世代が参加しやすい組合にしていく一年にしたい。

前田淳理事長

 

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