【新年インタビュー】弘進ゴム 西井英正社長

2024年01月03日

ゴムタイムス社

■ 新年インタビュー

適正価格進め選択と集中の年に

弘進ゴム 西井英正社長

シューズ・ウェアやホース、シートなど多彩な製品で新しい価値を創造している弘進ゴム。西井英正社長に23年を振り返りながら、今期の上半期の動向や中計などを聞いた。

◆前期を振り返って。
 23年5月期を振り返ると、売上高は124億1198万円で前年比4・1%増。部門別ではシューズ・ウェア部門(以下、シューズ)が67億9378万円で同1・0%増、化工品部門が56億1820万円で同8・0%増となった。化工品部門のうち、工業用品は42億7300万円で同3・0%増となる一方、産業資材は13億4400万円で同27・5%増となった。
 産業資材は大型案件があったため、売上に大きく寄与したことで、売上は2年連続で増収だった。ただ、利益面では前期に引き続き、円安や原料高などの高騰、ユーティリティコスト上昇などで3重苦、4重苦が現在も続いている。両部門とも、もの作りの部分で厳しい環境下に置かれた。その意味でも、23年を振り返ると前期は損益も改善できず、厳しい年だった。

◆今期の上半期の動向は。
 売上は57億4400万円で前年同期比7・6%減。部門別では、シューズ・ウェア部門は29億9600万円で同10・7%減となり、化工品は27億4800万円で同4・0%減だった。化工品部門では、工業用品が22億円で同2・5%増、産業資材が5億4800万円で同23・5%減となった。化工品は自動車が持ち直しているほか、樹脂関連のホースも伸びている。

◆国内外拠点の状況について。
 樹脂系長靴などを製造する亘理工場ではシート類は波があるが、インジェクションブーツは前年並み、サクションホースやビニルホースなどは前年比をプラスに動いている。また、北陸工場も自動車需要が回復し堅調だ。また厨房用のシューズは、23年5月からさらに回復傾向になっている。中国工場はコスト面で、もの作りがますます難しくなっており、決して順調とは言えない状況だ。

◆今後の課題を挙げると。
 現在、コストプッシュ型のインフレの状況下で、「適正価格」がますます重要になってくる。シューズは徐々に適正価格に近づいているが、化工品は充分とは言えない。またSDGsの観点から、労働コストや調達価格を安くして製品を作るという、今までのやり方を変えていかなくてはいけない。そのうえで、販売価格を見直しつつ、生産面でも少しでもコストダウンができないかという努力は続けている。改めて、選択と集中が重要だ。
 また販売面では、既存の販路はもちろんだが、今後ユーザーと直接繋がる販路をどれだけ増やしていくことができるか、新たなユーザーを開拓していくことも大切だと考えている。

◆業務改善について。
 23年は電子化を進めたことにより、社内業務フローの改善は進んだ。今までワークフローは紙ベースだったが、この半年で承認書類なども電子化にした。また、納品書や出荷明細も電子化に変えたほか、現場の人の利便性を考慮して、給料明細や年末調整もスマートフォンに対応するようにした。

◆24年の需要見通しは。
 インバウンド需要が回復し、飲食店もお客様が戻ってきている。巣ごもり消費からコト消費に変わっていくだろう。その環境下、シューズはいかに売上を確保していくかを重要視していく。化工品は利益率を高めることを目指していきたい。自動車の需要は減少していくと見ているが、サクションホースなどの樹脂ホースは期待している。

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