【新年インタビュー】明和ゴム工業 坪井栄一郎社長

2022年01月05日

ゴムタイムス社

■ 新年インタビュー

お客様の懐に深く入る活動を

明和ゴム工業 坪井栄一郎社長

 

 「足元を取り巻く事業環境は上向いてきた」と語る明和ゴム工業の坪井栄一郎社長。21年を振り返ってもらいつつ、期待を寄せている製品やコロナ対応、22年の抱負など坪井社長に聞いた。

 ◆21年を振り返って。

 コロナをすべての理由にしてはいけない点もあると思うが、前期(21年9月期)業績はあまり芳しくない状況が続いた。売上については、前半は厳しかったが、後半に入ると当社のお客様を取り巻く環境も回復の兆しがあり、下半期はだいぶ巻き返せた。

 今期(22年9月期)の足元についても計画には届いていないが売上は上向き傾向にある。

 分野別では、印刷分野は現状維持。一方、フィルム用や鉄鋼用、製紙用など非印刷分野は受注が復調してきた。コロナ禍で対面での打ち合わせが難しいが、ウエブツールなどを使った活動が実を結びつつある。

 ◆期待している製品を挙げると。

 ゴムロールはもちろん、アルミや鉄、CFRPなど金属ロールにも期待したい。ゴム、金属ともロール表面に処理する需要はこれからさらに伸びると期待しており、当社も製品開発を進めている。

 さらに、軽量化したロールやフタル酸エステル未使用の「フタル酸フリーのゴムロール」も期待できる。フタル酸フリーのゴムロールは、海外からの引き合いも徐々に増えていて、今後は国内でも引き合いが広がりそうだ。当社はそうしたお客様の引き合いに常に対応できる体制を製造、技術、営業で敷いている。

 ◆コロナ対応について。

 コロナ感染拡大が始まった20年は、お客様の中にも万全のコロナ対策を取るために来訪者を止めるケースがみられ、当社も戸惑う部分が多々あった。ただ、21年はウエブツールを活用することで、お客様とコンタクトが取れるようになった。コロナ対応という面ではだいぶ改善したといえる。

 また、社内では各地の工場や営業所との会議はウエブで行っている。社員の移動負担を減らすことができ、業務効率化にもつながっている。ウエブを使う発想はなかったが、1年間で急速に発展した事は非常に良かった。

 ただ、社内の全ての会議をウエブにしていいか、といえば

全文:約1661文字