ゴムベルト内需は5%増 21年ゴム樹脂ベルト需要予測 

2020年12月07日

ゴムタイムス社

20年ゴムベルト通期見通し 総合計は3年連続の減少

 日本ベルト工業会はこのほど、ゴム・樹脂ベルトの2020年通期見通しと2021年の需要予測を発表した。それによると、20年のゴムベルト生産(新ゴム量)は、同工業会に加盟する7社の総合計は1万9434tで前年比20・9%減、うち内需は1万5457tで同20・8%減、輸出は3976tで同21・5%減の見込みとなった。これにより、総合計と内需は3年連続の減少、輸出は2年連続で減少となった。

 品種別では、コンベヤ生産量が8491tで同27・0%減、内需は6349tで同25・0%減、輸出は2142tで同31・0%減の見込み。

 コンベヤ内需は大口需要先の鉄鋼向けの需要が減少した影響を受けた。
コンベヤ輸出は、豪州や南米など資源国向け需要は低調。さらにベルトメーカーの海外生産シフトが進んでいることも減少傾向に拍車をかけている。

 一方、伝動ベルトの生産量は7832tで前年比16・0%減。内需は6706tで同17・0%減、輸出は1126tで同6・0%減の見込み。

 伝動ベルトでは、自動車用はコロナ影響で自動車生産が大きく落ち込んだことや、ベルト非装着車種の比率が高まっている。一般産業用もコロナ影響で射出成形機やロボット向けなどのベルトの販売が減少した。

 20年樹脂ベルト通期見通し 合計で16%減

 20年の樹脂ベルト生産量(同工業会に加盟する5社合計)は、101万3480㎡で前年比16・1%減の見込み。樹脂ベルトは、食品と物流向けを大口需要先としている。食品向けはスーパーやコンビニなどの中食向けは堅調だったが、コロナ影響でOEM向けなどが不調。物流向けもeコマースなど配送センター向けは伸びているが、コロナ影響で物流機器向けは低調だった。生産量は5年ぶりの前年実績割れを見込んでいる。

 21年の需要予測 ゴム・樹脂ともにプラスを予測
 21年の需要予測では、ゴムベルトの総合計は1万9668tで前年比1・2%増を見込む。内需は同5・2%増の1万6262t、輸出は同14・3%減の3406tとなり、内需は前年を上回ると予測。

 コンベヤは、内需が同0・7%増の7428t、輸出が同22・7%減の2042t、合計生産量が同5・5%減の9470tと予測している。

 伝動ベルトは、合計生産量が同8・3%増の1万198tを予測。うち内需が同9・3%増の8834t、輸出が同2・3%増の1365tと、内需・輸出ともに増加を予想している。

 樹脂ベルトの21年需要予測は、生産予想量が同4・8%増の106万2460㎡の見込み。そのうち内需は同4・5%増の99万3460㎡、輸出は同11・3%増の6万9000㎡を予測している。

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