技術・品質で勝負するゴムメーカー 二葉ゴム工業 水膨張ゴムで多くの信頼と実績 社長就任後3年で業績はV字回復

2020年05月25日

ゴムタイムス社

技術・品質で勝負するゴムメーカー Vol.5

水膨張ゴムで多くの信頼と実績
社長就任後3年で業績はV字回復

 二葉ゴム工業(岡山県岡山市、立川雅一社長)は、トンネルや地下鉄の止水に用いる「水膨張ゴム」を主力とした各種ゴムの製造会社として、独自の技術を多様な分野で活かしている。2016年に4代目社長に就任した立川氏に注力事業や中長期的な経営戦略などを聞いた。

 ◆御社の概要を教えて下さい。

 1951年の創業以来、トンネルなど止水に不可欠な「水膨張ゴム」のOEMやドラム缶のパッキン、ボックスカルバートで使用される止水ゴムなどを製造している。また、配合、練りの技術を活かしてゴム生地もお客様のご要望に合わせて提供させていただいている。水膨張ゴムでは有名メーカーへ30年以上供給し、信頼や技術を積み重ねてきた。

 ◆社長就任前の経歴は。

 大手電機メーカーに24歳で入社してから、工場の立ち上げやライン管理、ISO9001の認証取得等の業務を歴任し、最年少で関東全域管理のセンター長になった。元々40歳になったら何が何でも起業すると決めていたので、40歳になる前に退社した。起業後は、中小企業の現場改善のコンサルタントや妻が始めたエステサロンの店舗経営も行っている。

 ゴム業界との関わりがない中で、知人のつてで「社長として二葉ゴムを建て直してほしい」という話が来た。メーカー出身なのでモノづくりのことはある程度わかるし、工場立ち上げの経験もある。異業種でも手法は同じと考えて引き受けた。

 ◆社長就任後は取り組んだことは。

 想像以上に厳しい経営環境の中で、光熱費や材料の管理の見直しから営業力の強化、単価の見直しなどを着々と進めた結果、就任から3年でV字回復している。今期(21年3月期)は大規模公共工事の案件も入っており、売上は前期比で倍を見込んでいる。

立川雅一社長

立川雅一社長

 ◆御社の強みを挙げると。

 連続加硫方式と窯加硫方式の

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