イノアックコーポレーション 新素材開発に挑戦が可能

2019年06月24日

ゴムタイムス社
ゴムエラストマー事業部・生産技術部長の水島清晴執行役員(右)・G技術本部・材料技術部の川治信介部長(左)

ゴムエラストマー事業部・生産技術部長の水島清晴執行役員(右)・G技術本部・材料技術部の川治信介部長(左)

 

 ―まずは御社の概要を教えてください。

 ウレタン、・ゴム・プラスチック・複合素材という4つの素材を中心に、多彩な製品やサービスを提供しています。事業分野は幅広く、生活用品・輸送機器・電子機器/IT関連・建築/土木関連・医療介護など、ほぼ全ての生活関連産業に進出しています。

 自社ブランドも保有しており、自転車用・二輪用タイヤメーカー「IRCタイヤ」、ソファーを中心とし、ドイツにルーツを持つインテリアメーカー「フクラ」などがあります。

 素材メーカーである私達の核となるのは、泡の技術・成形技術・加工技術といった技術です。

 化学発泡法や超臨界ガスを用いた様々な発泡法、インジェクション成形や押出し成形といった成形技術をキーテクノロジーとして、独自の製品開発を行っています。

 ―ゴムエラストマー事業について。

ゴムエラストマー事業部・生産技術部長の水島清晴執行役員

ゴムエラストマー事業部・生産技術部長の水島清晴執行役員

 当社のゴムエラストマー事業部は、素材をいかに配合して製品化するかという配合開発をベースにしています。昨年5月には開発センターを名古屋市熱田区へ移転。センター内にはゴムの配合に必要な練り機・ロール・プレス機などを完備するだけでなく、試験評価や分析評価が可能な体制も整えており、配合開発に特化した拠点となっています。名古屋中心部からのアクセスもよく、多くのメーカーの方々が足を運んで下さり、研究開発に不可欠の情報交換が活発に行われるようになりました。

 1960年代にタイやインドネシアなど東南アジアに進出した当社ですが、現在は中国・韓国・ベトナムにウレタンやゴムエラストマーの生産拠点を構えています。

 2018年度のグループ全体売上約5421億円の多くを国外での売上が構成しており、グローバル企業として今後も積極的に海外への進出を計画しています。

 ―研究の主軸である配合開発の醍醐味は。

 当社は多分野の製品を手がけているので、自分が配合した製品が世の中で使われている場面を実際に見ることができます。耐熱や耐油などさまざまな性能を配合によって実現し、新たな製品に活かすところが、配合開発の最大の魅力であり醍醐味だと考えています。

 ―期待する人材について。

G技術本部・材料技術部の川治信介部長

G技術本部・材料技術部の川治信介部長

 これまではお客様の困りごとや不具合に対応することで利益を維持できましたが、市場が成熟しつつある今、新たな用途や機能を提案する製品の開発が必須となっています。また、SDGsなどグローバルでの環境対応も今後さらに重要なテーマとなります。

 当社では、新入社員を先輩社員がサポートする「ブラザーシスター制度」をはじめ、研修制度も充実しており、海外の拠点で自分の実力を試すこともできます。一方、過重労働のチェックやストレスチェックなどに、全社を挙げて取り組んでおり、個々の社員が快適な労働環境下で存分に力を発揮できるよう配慮しています。残業が増えた場合は産業医との面談を実施し、セクハラ・パワハラなどの苦情処理のシステムも構築されています。

 日々の働き方については、月曜日の朝にその週の予定を確認し、金曜日に全員でレビューを行っています。

 報告・連絡・相談を全員が徹底し、進捗が遅れている社員に対しては、他の社員が積極的にサポートする体制を整えています。

 研究・開発部門では、新たなニーズやシーズを掴み、新しい素材開発へ果敢にチャレンジしたい方からのご応募をお待ちしています。