【新年インタビュー】住友ゴム工業 池田育嗣社長

2019年01月01日

ゴムタイムス社

住友ゴム池田社長

■ 新年インタビュー

「ファルケン」で欧米事業を拡大

住友ゴム工業 池田育嗣社長


 

 住友ゴム工業は中計「VISION2020」達成に向け、欧米事業の拡大やダンロップブランドの活用などを推進している。池田育嗣社長に好調な欧米事業での施策や今年の方針を聞いた。

◆18年を振り返って

 100点満点で上半期が90点、下半期が60点で総合すると18年は75点。上期90点と評価したのは、新市場への挑戦、飽くなき技術革新、新分野への創出の3つを進めることができたからだ。

 新市場への挑戦では、欧州自動車メーカーにファルケンタイヤを装着できたことは大きな成果だ。

 飽くなき技術革新は、「スマートタイヤコンセプト」を勢いよく進めている。これは自動車産業で進む「CASE」に対応するための技術開発コンセプト。私も名寄のテストコースに行き、スマートコンセプトの完成度を確認したが、技術レベルが高まっている。

 新分野への創出では、19年4月に医療用ゴム部品の新工場がスロベニアに稼働する予定だ。新工場稼働後、欧州で売上を伸ばしていきたい。

 一方、下期を60点としたのは、中国と中東で販売が伸び悩んだこと。特に環境規制が進む中国では、18年4月以降タイヤショップの閉鎖が進む中、その対応に遅れ、販売が一時落ち込んだ。18年夏ごろから徐々に盛り返し現在は通常レベルに戻ったものの、中国と中東のマイナスを欧米で創出できなかったことが悔しい。

◆欧米市場について

 中計では、海外市場での売上収益、事業利益を拡大し、「真のグローバルプレイヤーになる」ことを掲げている。そのための最重要テーマが欧米事業の拡大になる。

 欧米では、連結売上高に占

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