18年ゴムベルト業界 コンベヤの回復遅れる

2018年01月11日

ゴムタイムス社

 ゴム搬送ベルトの分野では、コンベヤベルトの18年は国内・海外とも前年実績を下回る見通し。国内は需要先の鉄鋼・セメント向けの生産が伸び悩む他、輸出も豪州や中国など資源国需要の回復が遅れることがその理由だ。

 そうした環境下で、ブリヂストンや横浜ゴム、バンドー化学などのコンベヤ各社は「省エネ」などをキーワードにした製品を提供し需要の掘り起こしを狙っている。

 また、自動車向けが中心の伝動ベルトでは、海外は米国や二輪車生産が好調な東南アジアで伸びが見込まれる。一方、国内はEV車などベルト非装着車の比率が増えている。このため、ベルト各社はEPS(電動パワーステアリングシステム)など他の自動車用途でカバーする姿勢を鮮明にしている。

 樹脂搬送ベルトは主要業界の食品・物流向けが今年も引き続き堅調に推移。特に、物流は「東京五輪まで底堅い」というのが各社共通の見方。ただ、海外勢も虎視眈々とシェア拡大を狙い、競争は熾烈を極める。提案力やサービス力強化がカギを握る。