~混練の概念、混練機・混練技術の変遷、混練機・混練技術の高機能化、二軸押出機におけるフィラー分散のための流動解析技術、ナノコンポジットの最近の動向とナノフィラー分散技術~
受講可能な形式
趣旨
プラスチック材料の多くは、初期の混練工程で多くの機能を付与するために高分子材料同士や、粒子や繊維であるフィラーとの複合化のため混練・混合され造粒される。造粒された材料はペレットと呼ばれ、その後の押出成形や射出成形工程で最終製品となる。この際、最も重要な技術要素が均一な分散である。分散の良し悪しにより製品品質が決定されると言っても過言ではない。
近年は、プラスチック材料の高機能化の追求により、この分散技術が複雑・多様化し、装置の最適化は困難を極める。
本講座では。混練押出機の変遷を通じて、現在の数種の異なる混練装置に至った経緯を解説し、装置の違いによる分散技術について説明する。また、現在ではプロセス開発に欠かせない樹脂流動シミュレーション技術とその有効性について例を挙げて説明する。
次に、最近注目されているナノコンポジットに関して、世の中の動向を説明し、現在研究室で進めている伸長流動を利用したナノフィラー分散技術に関する研究を紹介する。
受講対象者
・ 二軸混練押出機を使った新規材料開発を検討している方。
・ フィラーのナノ分散に取り組んでいるが、難易度が高く困っている方。
・ 樹脂混練業務に活かすため、混練押出機についての知見を得たいと考えている方。
・ 本テーマに興味のある方なら、どなたでも受講可能です。
日時 | 2024年11月15日10:30~16:30 |
---|---|
講師 | 田中 達也 (同志社大学 理工学部 教授 先端複合材料研究センター センター長 ) |
講師略歴 | 1985年3月 同志社大学 工学研究科 機械工学専攻修了 |
受講料 | 45000円 |
会場 | WEBセミナー(ZOOM) |
主催会社 | ゴムタイムス社 |
配布方法 | 冊子のテキストで配布 ※本セミナー資料の無断転載、二次利用、講義の録音・録画などの行為を固く禁じます。 |
お申込み | このセミナーに申込む |
プログラム
1.混練の概念
1-1 混合・混練の必要性
1-2 混合・混練の概念
1-3 混練の目的
1-4 樹脂混練押出機の分類
1-5 各機種の混練特性
1-6 樹脂の溶融と分解5.ナノコンポジットの最近の動向とナノフィラー分散技術
2.混練機・混練技術の変遷
2-1 バッチ式混練機(基礎実験から研究開発事例まで)
2-1-1 基礎研究によるロータの変遷
2-1-2 噛み合い型混練機の開発
2-1-3 多成分系混練実験
2-2 二軸連続混練機(非噛合い型異方向回転二軸混練機)
2-3 二軸連続混練押出機(噛合い型同方向回転二軸混練機)
2-3-1 装置の変遷とその特長
2-3-2 スクリュセグメント技術(ニーディングディスク)
2-3-3 特殊セグメント技術
3.混練機・混練技術の高機能化
3-1 装置の高性能化(高トルク化を中心に)
3-2 装置の大型化
4.二軸押出機におけるフィラー分散のための流動解析技術
4.1 ポリマー化学反応解析
4.2 ニーディングディスク(キー溝部)の応力解
4.3 超臨界CO2利用によるナノクレイ分散技術(最適シールリング形状)
5.ナノコンポジットの最近の動向とナノフィラー分散技術
5-1 最近のナノコンポジットの研究動向
5-2 二軸混練押出機によるナノフィラー分散技術
5-3 高速せん断流動を利用した射出成形機によるナノフィラー分散技術
5-4 高圧伸張流動を利用した二軸混練押出機によるナノフィラー分散技術
5-4-1 伸長流動発現の新規セグメント技術
5-4-2 伸張流動によるCNT(CNF)分散技術
5-4-3 伸張流動によるシリカ粒子分散技術
5-5 高圧伸張流動を利用した二軸混練押出機によるポリマーアロイ分散技術
5-5-1 伸張流動によるPP+SEBS分散技術
5-5-2 伸張流動によるバイオPC+PMMA分散技術
注意事項
セミナーの録画・撮影・テキストの複製は固くお断り致します。本セミナーはビデオ会議ツール「Zoom」を使ったライブ配信対応セミナーとなります。
Zoom(ズーム)のやり方などでお困りの方は、セミナー当日までに設定や使い方をご指導致します。