ランクセス 世界有数の離型剤メーカーに  タイヤブラダー技術獲得

2011年01月17日

ゴムタイムス社

ドイツの特殊化学品メーカーのランクセスは、1月13日、同社の全出資子会社であるラインケミーが、タイヤ業界向け離型剤及び加硫ブラダーのリーディング カンパニーであるDarmex社を買収したと発表した。 アルゼンチンにおける初の買収により、中南米で事業活動を拡大する。
今回の買収によりラインケミーは、高度に細分化された市場である工業用ゴム製品向け離型剤の世界有数のメーカーとなる。
また、大手タイヤメーカーの重要な製造地域である中南米においてDarmex社のブラダー技術も獲得する。
Darmex社の製造拠点は、成長著しいBRICs諸国の1つであるブラジルに近接しており、ランクセスは、ここ数年間でBRICs諸国での事業展開を大幅に拡大している。
今後数年のうちに、ラインケミーは、ブラダー製造事業を拡大する予定で、Darmex社の離型剤およびブラダーは、ラインケミーの商標名で販売される。
Darmex社は、1971年に設立された非公開会社で、2010年度の売上高は、3000万米ドルを達成する見込み。アルゼンチンとウルグアイに最新 の製造拠点を有し、世界で唯一タイヤメーカーに革新的で高品質な離型剤もあわせて提供することができる。
ブラダーは、タイヤ製造工程において使用され、プレス機を閉じた後、グリーンタイヤの内側からブチルゴムブラダーを高圧・高温下で膨張させ、圧力で内側 からグリーンタイヤを金型に向け押し付けることにより、タイヤの最終的な形状が作られる。また離型剤は、タイヤがブラダーや金型に付着するのを防ぎ、これ らの化学品は、タイヤメーカーが高い費用効率と円滑な製造工程を実現するうえで不可欠。

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