日立化成 自動車用樹脂バックドアが米で受賞

2013年11月26日

ゴムタイムス社

 日立化成は21日、自動車用樹脂バックドアに関し、米国で第43回SPE Automotive Innovation Awards Galaの最優秀賞Grand Awardならびに外装部門賞Body Exterior Category Awardを、日産自動車他4社と共同受賞したと発表した。
 受賞した製品は、日産自動車のRogue(日本名=「エクストレイル」)向けに生産しているもの。同社はバックドアのシステムサプライヤーとして開発・設計を担当した。なお、授賞式は6日に米国ミシガン州で行われた。
 全米プラスチック技術者協会(Society of Plastics Engineers、以下SPE)主催の「Automotive Innovation Awards Program」は、自動車向けプラスチック産業において、世界で最も大きく、歴史あるプログラムとされている。同プログラムは、完成車メーカー、Tierサプライヤーや、樹脂メーカーなどから成る数多くのチームが、今年最も革新的なプラスチック技術の活用例として部品、システムや、完成車などを応募するもの。同プログラムには、毎年700名を越えるエンジニア、自動車やプラスチック業界の幹部、メディア関係者等が関わっている。SPEは、プラスチック全般に関する、知識や技術の向上・促進、教育、社会への発表などを目的として活動しているが、自動車部門では、特に自動車用プラスチックに関することを対象としている。
 第43回の同プログラムは北米地域で販売される自動車部品を対象に、全10部門計55件の応募があり、その中で日産自動車Rogueの樹脂バックドアが全部門の最優秀賞と、外装部門賞を受賞した。
 受賞理由および同バックドアの特長は、北米初のオレフィン系樹脂で100%リサイクルできるため、環境負荷の低減が可能であることや、従来材料のスチールに対し30%軽量化し、燃費改善およびCO2排出の削減への貢献など。
 同社は、2001年に日本で初めてガラス繊維熱可塑性樹脂を活用したバックドアの量産に成功している。これからもより安全で、軽量な樹脂バックドアの開発を通じて、自動車部品の技術革新や環境負荷の低減に貢献していくとしている。

関連キーワード:

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー