タイヤ3社の第3四半期連結決算、タイヤ事業は増収増益に

2013年11月11日

ゴムタイムス社

為替、原料コスト低下が下支え

 タイヤ3社(ブリヂストン、住友ゴム、横浜ゴム)の13年12月期第3四半期連結決算が発表された。国内市場では新車用のエコカー補助金効果からの反動減や市場の低価格志向化や価格競争の激化が目立ったが、為替円安、原料コスト低下が収益を下支えした。横浜ゴムは売上・利益ともに過去最高を達成、住友ゴムはスポーツ事業が増収減益となった。

◆ブリヂストン

 ブリヂストンの13年12月期第3四半期連結決算は、売上高2兆6060億5600万円、前年同期比17・1%増、営業利益3189億2800万円、同56・1%増、経常利益3101億6100万円、同57・6%増、当期純利益2460億円、同43・4%増となった。
 タイヤ部門の売上高は2兆2116億円(前年同期比19%増)となり、営業利益は2902億円(前年同期比56%増)。
 多角化部門では、売上高は4055億円(前年同期比7%増)となり、営業利益は国内事業における利益増加の影響により286億円(前年同期比52%増)となった。
 通期の連結業績予想は、売上高が3兆5900億円、前期比18・1%増、営業利益が4000億円、同39・9%増、経常利益が3810億円、同33・7%増、当期純利益が2460億円、同43・4%増を見込んでいる。
 タイヤ部門では、グローバルにおいて魅力ある新商品の投入や、戦略商品として同社グループが位置付ける分野やスペック最適化などの基盤競争力の強化を進め、また、地域ごとの需要変動に迅速に対応した。

◆住友ゴム工業

 住友ゴム工業の13年12月期第3四半期連結決算は、売上高5319億8500万円、前年同期比6・4%増、営業利益429億6400万円、同1・7%減、経常利益405億8200万円、同3・0%減で増収減益となった。純利益は247億4600万円、同7・5%増。
 タイヤ事業の売上高は4608億8300万円で同6・4%増、営業利益は385億2100万円で同0・3%増。国内市販用タイヤは、低燃費タイヤを中心に拡販と販売構成の改善に努めたことなどにより、売上高は前年同期を上回った。
 スポーツ事業の売上高は、475億1800万円で同3・9%増、営業利益は25億円で同36・5%減。産業品他事業の売上高は、235億8300万円で同11・5%増、営業利益は19億3500万円で同43・4%増となった。
 通期業績予想については、売上高7700億円、前期比8・4%増、営業利益760億円、同9・0%増、経常利益710億円、同5・4%増、純利益420億円、同18・5%増に下方修正した。

◆横浜ゴム

 横浜ゴムの13年度第3四半期累計連結決算は、売上高は前年同期比4・9%増の4124億1000万円、営業利益は同13・8%増の299億2100万円、経常利益は同22・2%増の311億1800万円、当期純利益は同12・3%増の195億5300万円と、増収増益となった。
 第3四半期累計は売上、利益ともに過去最高を達成した。なお、11年度から決算期末日を12月31日に変更したため参考値で比較している。
 通期の業績予想は8月の公表値を据え置き、売上高6100億円、営業利益590億円、経常利益560億円、当期純利益360億円を見込む。

 

 

 

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