東洋ゴム 北海道限定スタッドレス発売

2013年10月04日

ゴムタイムス社

 東洋ゴム工業は4日、北海道の都市部特有の路面状態に考慮したアイス性能特化型スタッドレスタイヤ「GARIT G0(ガリット・ジーゼロ)」を開発し、11月14日より北海道地区で限定発売すると発表した。
 発売サイズは195/65R15 91Q/1サイズで、オープン価格。

 冬の北海道都市部で交通量が多い路面では、圧雪アイスバーンが通行車両のタイヤによって磨かれ、鏡面仕上げされた「ミラーバーン」と呼ばれる状態になる。特に、路面温度が0度付近になると、車体のエンジン等の熱で瞬時に凍結路面の表面が溶けて水膜ができる。氷の表面に発生するミクロの水膜が、凍った路面でのスリップの原因となる。

 同製品は、このような特有の環境に対して特化的に「アイス制動性能の大幅向上」に取り組み、「凍った路面をひっかく」「凍った路面の表面にできる水膜を除去する」「凍った路面にしっかり密着する」というタイヤに求められる働きに対して、ゴム材料面、パターンデザイン面で課題解決に取り組んだ。

 ゴム材料面では、氷へのひっかき力を発揮する「鬼クルミの殻」を配合(従来品比15%増)、ミクロ水膜を瞬時に吸水する「新カーボニックパウダー」を採用、温度に左右されずにゴムの柔らかさを確保する「ナノゲル」を採用し、グリップ力の向上、水膜除去効果アップ、吸着力アップ、接地面積最大化を実現した。

 パターンデザイン面では、同社製品で最多の4000本サイプ(従来品比33%増)、サイプの閉じ込みを抑制し、接地圧をさらに均一化する「NEW吸着3Dサイプ」を採用し、接地面積を従来品比9%増とし、除水効果とそれによるエッジ効果を発揮、密着効果を向上した。

 同製品はこれらにより、従来品比でアイス制動距離を23%、アイス加速タイムを31%、アイス旋回タイムを5%、それぞれ短縮した。

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