ランクセス 中国でEPDM製造

2013年10月04日

ゴムタイムス社

 ドイツのランクセスは3日、中国・江蘇省常州でEPDM(エチレンプロピレンゴム)製造プラントの建設計画が予定通り進行していると発表した。
 同社設立以来、中国における最大の投資額となる2億3500万ユーロを投じたプラント。年間製造能力は世界最大規模の16万トン、最大200名の新規雇用を創出する見込み。2014年末には施工工事が完了し、2015年から製品が顧客に供給される予定。
 同社は、「ケルタン(Keltan)」の商標名で販売されているEPDMのグローバルリーディングサプライヤー。中国は世界最大のEPDM市場で、特に自動車産業、および建設業が原動力となっている。
 新プラントは、常州市の長江リバーサイド工業団地に位置し、倉庫や埠頭などの施設へのアクセスが容易だ。現在、最大2千名が同プラントでの建設に携わっている。
 従来の触媒技術と比べ、ケルタンACE触媒技術は製造時のエネルギー消費量を低減し、高い触媒効率を発揮するため触媒回収を必要としない。特殊な高分子量EPDMや油展EPDMのような新しいグレードの製造が可能だ。新プラントでは、10グレードの高品質EPDMの製造を予定し、中国をはじめとするアジアの顧客ニーズに応えていく考え。
 同社はすでにヘレーン(オランダ)、マール(ドイツ)、オレンジ(米国テキサス州)、トリウンフォ(ブラジル)の各拠点でEPDMを製造している。同製品は、ドアシール材、ホース、ベルト、防振部品など特に自動車産業で使用される。また、樹脂改質剤用途、ケーブルおよびワイヤー、建築、オイル添加剤などの分野でも用いられる。低比重、耐候性、耐熱性、耐酸化性、耐薬品性、電気絶縁性などの卓越した特性を備えている。

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