昭和HDの4~6月期 東南アジアで事業拡大

2013年08月22日

ゴムタイムス社

 昭和ホールディングスの2014年3月期第1四半期決算は、売上高は21億4896万円で前年同期比23・9%増、損益面においては、営業利益は1億9524万円で同27・5%増、持分法による投資利益2402万円を計上したことにより、経常利益は2億4982万円で同28・1%増の増収増益となった。また、同第1四半期連結累計期間において、連結子会社の株式を追加取得したことによる負ののれん発生益2億5861万円を特別利益に計上したことにより、四半期純利益は1億6138万円、同285・7%増となった。
 同社グループは、成長性の高い東南アジア市場に積極的に展開する事業の拡大を図ることで成長を追求しながら、日本市場で展開する事業においても経営環境の変化に対応した事業強化に取り組んできた。前連結会計年度に策定した、主にASEAN地域における事業拡大を1つの柱とする中期経営計画「アクセルプラン2012」の方針に基づき、同社グループに所属する各事業のアクセルプランと合わせて、着実な実現のため同社グループの事業育成、事業拡大のための体制強化を進めている。
 ファイナンス事業は、タイ現地での営業拡大が進む一方、円安が進行してこれを後押しし、ASEAN進出に伴う投資的費用を消化する結果となり大幅な増収増益となった。この結果、売上高は11億8524万円で同104・9%増、営業利益は2億8637万円で同66・9%増となった。
 スポーツ事業では、同社ウエアーブランドである「ルーセント」は苦戦を強いられたが、主力であるアカエムボールは日本国内のソフトテニス市場で極めて高いシェアを確保し堅調に推移。また、工事施設部門、ルーセントテニスクラブ運営部門においても前年同期を上回る売上を達成した。この結果、売上高は3億6531万円で同3・3%増、営業利益は7321万円で同27・8%増となった。
 コンテンツ事業は、前年同期に比べ売上高が減少したことにより減収減益となった。売上高については、カードゲームのロイヤリティ収入が前年同期と比べると相対的に低調となったこと、エンターテインメント関連の書籍類の編集事業についても前年同期と比べて出版点数が減少となった影響から減収。音楽及び関連商品については堅調に推移したが、全体では減収となった。この結果、売上高は1億4621万円で同2・6%減、営業利益は1432万円で同66・2%減となった。
 ゴム事業は、国内設備投資に大きく依存するゴムライニングの受注が低調に推移した。かねてから取り組んでいる固定費の削減と活用は順調に進んでいるが、ライニング部門の売上減少、変動費率の上昇による損益分岐点売上高の上昇により、セグメント損失を計上した。結果、売上高は4億3051万円で同20・2%減、営業損失は1438万円(前年同期は営業利益1736万円)となった。
 通期の連結業績予想は5月15日に公表した前回予想を修正し、売上高が88億5000万円、前期比19・5%増、営業利益が9億2000万円、同21・4%増、経常利益が10億5100万円で同13・1%増、当期純利益が2億3000万円で同127・7%増を見込んでいる。

関連キーワード:

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー