日本ゼオン 田中公章社長インタビュー

2013年07月05日

ゴムタイムス社

特殊ゴムでの差別化推進 蒔いた種が実る高機能材料

 日本ゼオンは2013年度を最終年とする新中期3ヵ年経営計画「SZ―20」においてエラストマー素材事業と高機能材料事業それぞれの強みを磨き、両輪でグローバルに事業を拡大、連結売上高3200億円を目指す。古河直純代表取締役会長(前社長)の「自らが変わり、会社が変わる」という基本方針を踏襲。「研究開発、高機能材料事業分野での知見を活かし、新しい分野でイノベーションを起こしていく」と抱負を語る田中公章代表取締役社長に今後の事業戦略を聞いた。

 ―エラストマー事業の舵取りは。
 田中会長 エラストマー事業においては門外漢ではあるが、2年前に2020年のありたい姿と今の新3ヵ年計画「SZ―20」の立案に参画してきた。社内のプロジェクトで1年ほど前からエラストマー事業の生産、研究開発部門をみてきており、エラストマー事業においてはまだまだ改善すべき点があると感じた。
 また、エラストマーは非常に寿命の長い製品が多く、特殊ゴムなどは利益率が高い。宝の山というかなり重要な部分がエラストマーにあり、ここを伸ばしていくことが重要である。

 ―「SZ―20」の進捗状況は。
 田中社長 数値目標は、為替や原材料価格の影響などで大きく乱高下するので数字はあくまで参考にとどめているが、それよりも計画した施策がちゃんとできたのか。それが出来なかった時に戦略上どう対応出来たのかという分析が必要だ。 現在、両部門の市場の成長率、利益率など、計画と

 

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