ブリヂストン 免震ゴムの新製品を発売開始

2013年05月15日

ゴムタイムス社

  ブリヂストンは13日、「高減衰ゴム系積層ゴムシリーズ(以下HDR)のX0・4R(以下X0・4R)」の発売を開始し、「鉄粉・ゴム混合材プラグ挿入型積層ゴム(以下eRB)」のサイズラインアップを拡充すると発表した。

 今回の商品発売に際し、X0・4Rで33サイズ、eRBで56サイズについて建築基準法に基づく国土交通大臣認定を取得している。
 今回の新商品であるX0・4Rは、中低層の建物(およそ5~10階程度)に対して最適に設計され、地震時の建物の揺れをより緩やかにすることが可能になり、また地震の繰り返しの揺れに対して、免震ゴムが毎回安定した揺れ方をするように改善したことにより、建築設計時における地震シミュレーション精度が向上した。高層建物に採用されることが多いeRBについては、ラインアップを14サイズから70サイズに大幅拡大することで、設計の自由度向上に貢献する。
 同社では免震ゴムの効果を最大限に発揮するには、建物の柱にかかる荷重と免震ゴムの種類との組み合わせが重要と捉えており、eRBは高層ビルのような柱1本あたりに大きな荷重がかかる場合に採用されることが多く、HDRは建物の大きさや種類に応じて幅広く採用されている。
 商品の特徴は、以下の通り。

1.「高減衰ゴム系積層ゴムHDR(X0・4R)」(国土交通大臣認定番号 MVBRー0468)の特徴
(1)荷重履歴依存性の低減と低弾性化の両立

・高減衰ゴム系積層ゴムに繰り返し変形を与えると荷重が低下する傾向を示す。
・この低下の度合いを3サイクル目に対する1サイクル目の比で表現すると、従来品E0・4では1・29であったが、新商品X0・4Rでは1.16となっており、繰り返しによる特性変化は低減している。
・また、大きな変形を経験した後に荷重は低下する傾向(黒線と赤線の差異)を示すが、このような大きな変形前後の特性変化もE0・4の2・0に比較してX0・4Rは1.2と小さくなっている。
・このように荷重履歴依存性(繰り返し変形や大きな変形など変形プロセスによる特性変化)を低減することで、高減衰ゴム系積層ゴムの解析的な扱いが容易になり、免震設計の精度向上が期待できる。
・荷重履歴依存性を飛躍的に低減させながら、ゴム材料の低弾性化に成功。高弾性タイプX0・6Rとの組合せによる設計自由度の向上や、重量が軽い低層建物への適用性の向上が期待できる。
・新商品X0・4Rは、従来品E0・4に比べて、高荷重側での詳細な評価を行うことで、基準面圧(単位面積当たり支持できる荷重)の見直しを行い、より大きな柱荷重を支えることが可能となった。具体的には、製品径φ1500mmのサイズで、1700tonが1900tonとなる(1.1倍)。これにより、サイズダウンによるコストの圧縮および免震建物の固有周期のさらなる長周期化が可能となる。

〔補足〕荷重履歴依存性低減のメカニズム
・高減衰ゴム材料はゴム高分子にカーボンブラックや樹脂系材料などの充填材を配合している。
・高減衰ゴムの減衰性は、ゴム高分子同士間の摩擦、ゴム高分子と充填材界面の摩擦、充填材同士の凝集体の変形によって発現する。
・荷重履歴依存性は凝集体の変形に起因しており、新商品X0.4Rでは、従来品と比較して充填材の分散性を向上し、充填材同士の凝集体を少なくすることで、荷重履歴依存性を大幅に低減している。
 2.「鉄粉・ゴム混合材プラグ挿入型積層ゴムeRB」(国土交通大臣認定番号 MVBR-0449)の特徴
(1)基本構造と減衰発現のメカニズム
・天然ゴム系積層ゴムの中心孔に鉄粉とゴム(高粘度高分子配合物)を混合した減衰材料を挿入している。
・減衰材料に使用している鉄粉は平均粒径が約40μmであり、鉄粉とゴムの体積比はおおよそ3:2としている。
・減衰力は鉄粉間の空隙を流動する高粘性材料の流動抵抗力と鉄粉間の摩擦力により発現する。

 

 

 

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