日東化工の3月期業績 5期ぶりに復配へ

2013年05月13日

ゴムタイムス社

 日東化工の2013年3月期決算(非連結)は、売上高95億8000万円、前期比2・5%減の減収ながら、営業利益は7300万円、同185・3%増、経常利益5700万円、同514・8%増の増益となった。当期純利益は4500万円(前年同期は100万円)。
 収益面は、合理化などによる原価低減を推進した結果、いずれも増益となった。収益力改善につながったことで、5期ぶりの復配(1円)を決めた。
 ゴムコンパウンドの販売量は前年同期を上回ったが、受託品について支給原料価格が下がった影響もあり、売上高は25億8700万円、同11・9%減となった。シート・マット製品は、ゴムシートは、前年同期は震災特需があり、ほぼ予算通りに推移した。ゴムマットはクッションマットの受注が好調に推移したが、粉末マットの減販もあり、減収となった。この結果、シート・マット製品の売上高は16億500万円、同5・4%減となった。成形品は、鉄道分野を中心に受注が好調に推移し、売上高は18億7700万円、同15・3%増となった。
 以上の結果、ゴム事業全体の売上高は60億6900万円、同3・1%減、営業利益2億6500万円、同86・6%増と大幅な増益となった。
 高機能樹脂コンパウンドは、第2四半期までは弱い回復基調にあったものの、10月以降の需要落ち込みにより、売上高は26億100万円、同4・4%減となり、リサイクルナイロン等は、ECXや樹脂洗浄剤などの拡販活動により好調に推移、売上高は7億3000万円、同4・5%増となった。
 以上の結果、樹脂事業全体の売上高は33億4100万円、同2・6%減、営業損失1億100万円(前年同期も営業損失1億100万円)となった。
 次期は、昨年秋以降の自動車販売の減少も一巡し、海外景気も回復に向かうと見られるものの、需要先における生産の海外移転の動きは止まっておらず、ゴムコンパウンドや高機能樹脂コンパウンドにおいて受注減が懸念されることから、シート・マットにおいて復興支援向け製品を中心に土木・建築向けの拡販やリサイクルナイロン等における品揃えの拡充などにより増収を目指す。
 損益面は、生産稼動率向上や合理化に取り組み、原価低減を推し進めるが、円安による原材料、ユーテリティ価格の高騰が収益面で負担になることから、概ね前期並みの水準を見込んでいる。
 業績予想は、売上高96億円、営業利益1億5000万円、経常利益1億3000万円、当期純利益1億500万円。

 

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