JSR 小柴会長が会見 S-SBRで世界No.1に

2013年04月30日

ゴムタイムス社

 JSRの小柴満信社長は24日、都内の鉄鋼会館会議室で記者会見し、中期経営計画「JSR20i3」について、売上高は拡大しており、基盤プラス戦略事業への事業構造転換は着実に進捗していると述べた。基盤事業は対面業界の低迷などがあり、利益は伸び悩んでいるが、売上高は着実に拡大、戦略事業は2010年度対比約2・5倍まで伸長した。
 ファイン事業では半導体20nm世代でのPOR獲得、戦略事業ではアートン位相差フィルムがモバイル用途で標準化された。また、財務状況もリーマンショック後の資産効率化によって投下資本利益率が13%とピーク並みに回帰し、財務体質の強化が図られたとしている。
 エラストマー事業では安定収益源の事業である汎用合成ゴムのコスト構造改革により収益性が向上、コスト構造改革と価格フォーミュラーの条件改善で、石化事業の損益分岐点が80%台から70%台へ大幅改善された。
 一方、タイヤのラべリング制度が世界各国で始まり、S―SBRの需要は伸長するとみており、12年度は35%の増加となり、四日市工場の能増で需要の7割が認定され、需要増加に応じたキャパシティー拡張により事業が急拡大している。
 S―SBRは参入技術障壁が高く、品質先行する第3・第4世代S―SBRを武器に、他社に先駆けてミドル~ハイエンドの需要を買い込むとしており、タイ拠点(第1期5万㌧)の第2期投資に加え、新拠点も検討中。また、シェール革命により、石化産業構図が変化し、ブタジエン需要が逼迫する中で、多様なブタジエンソースの確保は不可欠とし、ブタジエンメーカーとの2万㌧規模のパートナーシップ、合成ブタジエン製造の技術確立(㌧2000ドル以下)を図り、競争力のあるブタジエンを安定確保し、更に市場での差別化を図っていくとしている。