タイヤ4社 非タイヤも増収増益予想

2013年03月05日

ゴムタイムス社

 選択と集中で体質強化

 ◇ブリヂストン
 ブリヂストンの2012年12月期連結決算の多角化部門の売上高は4900億円、営業利益は国内事業やBSAM多角化における利益増により255億円、前期比339%増の大幅増益となった。化工品事業では、グローバル展開の更なる強化や新規ビジネスモデル開発を図り、ゴム、接着、補強材という技術の強みを活かして防振ゴム、ベルト、ホース、ゴムクローラ、免震ゴム事業などを中心に利益を拡大する。13年12月期の多角化事業の売上高は前期比6%増の5300億円、営業利益は350億円、前期比37%増を予想。非タイヤ比率は15%。
 ◇住友ゴム
 住友ゴムの非タイヤ部門であるスポーツ事業の売上高は613億円、営業利益は45億円、産業品他事業は売上高295億円、営業利益は22億円の増収増益。建物の揺れを低減する制振材料の戸建住宅向け制振装置「ミライエ」が販路を拡大。医療用ゴム栓は受注増加に対応して販売を伸ばし、建築用の床材、スポーツ施設用人工芝、ゴム手袋なども好調に推移。13年のスポーツ、産業品を含めた非タイヤ部門の売上高は980億円、前期比8%増、営業利益70億円、同4%増を見込んでいる。非タイヤ比率は13%。
 ◇横浜ゴム
 横浜ゴムの非タイヤ部門である工業品事業は、売上高919億円、前期比6・1%増、営業利益51億円、同104・6%増の大幅増益。海外の自動車向けホース配管が伸びたほか、マリンホースや自動車用シーリング材も好調。航空部品、ゴルフ用品などは減収減益となった。
 同社は中期経営計画「GD100」フェーズⅢで海洋商品の販売強化、福祉用新商品の投入、シンガポールでの工業品販社の設立により、13年12月期の非タイヤ部門の売上高は前期比4%増の1151億円、営業利益85億円、前期比34%増の増収増益を見込んでいる。
 ◇東洋ゴム
 東洋ゴムの非タイヤ事業部門であるダイバーテック事業は623億円、営業利益は22億円の増収増益。自動車用防振ゴム及びシートクッションは中国における日系自動車メーカーの減産や国内におけるエコカー補助金制度の終了後に需要が減少。鉄道車両用は海外向け及び国内補修市場向けが好調。13年12月期では「中期経営計画11」で掲げたコア事業への集中を行うため自動車部品事業、ウレタン事業、鉄道車両部品事業の3分野に経営資源を集中し、非タイヤ全体の売上高は758億円、営業利益32億円と前年比2割アップの増益を見込んでいる。非タイヤ比率は21%。

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