新春TOPインタビュー 金陽社

2013年01月09日

ゴムタイムス社

 海外生産比率を拡大へ 新興国での販売体制を整備

 「国内生産は維持しつつも、海外生産比率を高めていかざるを得ない」とする石井勲社長。金陽社の中期経営計画及び今後の事業方針を聞いた。

 -12年を振り返って。
 石井社長 2012年度上期(4~9月)業績は、景気後退、円高、原材料価格の高止まりといった厳しい経済環境の中、欧州・中国での在庫調整の影響もあり、売上面では90億円弱と前年同期に比べ10%弱のマイナスとなり、損益面でもそれ以上の減額となって厳しい減収・減益決算となった。下期についても景気低迷が続くものと想定され、上期同様に前年同期比減収は避けられない。損益面でも引き続き、円高、原材料価格の高止まりなどの厳しいコストアップ要因を、全社一丸となったコスト改善努力、特に不良率の改善、残業低減等、工場コストの低減に努めるものの2012年度トータルでも減収・減益となる公算が高い。

 -2013年の需要見通し及び通期業績予想。
 石井社長 13年度の経営環境も引き続き、相当厳しいものと予想される。米国が「財政の壁」問題、欧州が債務不安問題を抱えており、中国も輸出が回復しない。米国、欧州が直面するこれらの問題に巧みに対処したとしても景気の回復は期待し難い。日本経済は2013年も更に悪化する懸念も払拭できない。金陽社は中間素材(生産材)の供給メーカーであり、製品供給先の大手企業ユーザー(印刷、OA、各種工業等)の産業・企業動向に大きく影響を受けるだけに、その業績予想は厳しいものと覚悟せざるを得ない。一層、気を引き締めて、難局に立ち向かう決意である。

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