バンドー化学 年頭所感 谷社長

2013年01月16日

ゴムタイムス社

 新年あけましておめでとうございます。
 昨年は、東日本大震災の被災地では復旧復興活動が続けられるなか、原子力発電所の再稼働に関する問題より全国的に節電が必要となる状況を受けましたが、生産現場での従業員一丸となった対策でなんとか乗り切ることができました。また政治面においても、ロシア、中国、韓国といった国々でトップが交代し、わが国では経済再生や脱原発など多数の争点があるなか、年末には衆議院議員選挙が行われ、自民党が圧勝し、政権が民主党から自民・公明連立政権へと変わるなど変化の大きな年でありました。

 私たちを取り巻く経済環境を見ますと、国内では震災復興需要やエコカー補助金等の景気下支え効果があったものの、長引く円高と相まって輸出が低迷し、加えて中国での日本製品の買い控えが下期以降大きく影響する状況にあり、また海外では、米国経済はゆるやかな回復がみられるものの、欧州経済の回復にはまだ時間を要する状況にあることより中国などの新興国経済が成長停滞から鈍化への傾向に繋がっており、世界経済は不透明な状況で推移しています。このような状況のなか、当社グループは、新興国への販売拡大のためのベトナムへの現地法人設立、中国での販売拡大を目指した管理性公司の設立や軽搬送ベルト加工会社の設立など、アジアを中心とする製造・販売ネットワークの拡充を図りました。また中国に技術センター組織を設置し現地メーカーへの対応力をつける活動を開始し、そして、製品面では産業機械の駆動用ベルト「リブエース2」の品揃えの拡充やインクジェットプリント用メディア「不燃仕様」の開発、加速度センサーを用いた高精度の張力計「テンション・マスター」を開発するなど、経営施策を着実に進めてまいりました。業績としましては、上期は、連結売上高が前年同期比1.9%増、連結営業利益は前年同期比 10.5%増と増収増益を達成することが出来ました。下期に入り、景気の減速感がより一層強まり、誠に遺憾ではありましたが、昨年 11 月に通期業績予想の下方修正を行いました。今後、さらなる収益体質の改善を進めてまいります。

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