新春TOPインタビュー クラレプラスチックス

2013年01月01日

ゴムタイムス社

 新中計で海外展開強化
  タイでコンパウンド委託生産
   既存3事業から新事業を創出へ

 コンパウンド製品を「アーネストン」に統一、今後は国内はもとより海外でも事業強化を図るクラレプラスチックス。同社の佐々木社長に新年の事業方針などを聞いた。

 ―12年を振り返って。
 佐々木社長 12年度のスタート時に、私が社員を前に話したことは一言で表すと「十雨五穀」。当たり前のことを当たり前のように行うことが大切だという意味だ。変革の時代の中で、忙しさに色々なことを見失うこともあるが、常に泰然と回りに流されることなく意思を貫くことが重要。過去と歴史は変えることはできないが、自分と未来は変えられる。失敗を恐れず、失敗は将来の宝箱でもあり、志を高く将来の兆しを作ってほしいと願った。
 企業の良し悪しは業績だけの評価では語れず、当社は創造と深化で社会に貢献することを目指している。

 ―12年度からの新中期経営計画について。
 佐々木社長 12年度を初年度とする3ヵ年の新中期経営計画「GS―Ⅲ」がクラレグループの方針として策定されたが、このビジョンに沿ってクラレプラスチックスの業績目標も定めた。
 初年度(12年度)は売上高84億2000万円、営業利益4億5000万円としたが、第3四半期が終了して残りは第4四半期のみとなったが、下期以降の需要減退の影響により、計画達成は難しいが、前期実績並みのラインで推移している。
 その後の業績目標は、13年度計画が売上高92億9000万円、営業利益6億3000万円、11年度業績対比では売上高で10%増、営業利益は40%増、最終年度の14年度計画は売上高が104億5000万円、11年度対比12%増、営業利益は9億1000万円、同44%増。
 そして、さらに3年後の18年度の事業像を定めたが、売上高は160億円、営業利益14億3000万円で、セグメント別ではゴム・化成品事業の売上高が50億円、営業利益4億5000万円、フィルム・ラミネート事業は売上高46億円、営業利益3億6000万円、コンパウンド事業は売上高50億円、営業利益5億円、そして新事業部門が売上高14億円、営業利益1億8000万円というのが構成内容だ。
 セグメント売上高をみると、フィルム・ラミネート事業が50億円に達しないものの既存3事業がほぼ50億円の水準まで高める計画となっている。12年度業績見込みではゴム・化成品とフィルム・ラミネートが38%で、コンパウンド事業が24%なので、今後は全体を伸ばす中でもコンパウンド事業の拡大が重点計画となる。

 

関連キーワード: