【ゴム用試験機特集】 アントンパール・ジャパン ショールームの有効活用で拡販展開

2012年12月10日

ゴムタイムス社

ショールームの有効活用で拡販展開 質の高いアフターサービスを提供

アントンパール・ジャパン

 オーストリアの分析・物性測定装置メーカー、アントンパール社の日本法人アントンパール・ジャパン(飯田浩社長)は主に自動車やスポーツ関連のゴム・樹脂分野をはじめ化粧品、医薬食品・化学系企業の研究開発、品質管理部門や大学など研究機関向けに、分析・測定装置の販売とアフターセールスサービスを推し進めている。
 同社は日本法人として、2009年2月より日本での営業活動を開始。今年で3期目に入る今期(1―12月)の業績動向は「上半期は、欧州経済の減速や円高のため輸出が伸びない等の影響でR&T(research and technology)は落ち込んでいるものの、トータルで見ていくと、徐々に回復している。この景気に対して、弊社のストラテジーを活かし、安定的に業績を伸ばしていきたい。通期の見通しとしては、前年比2ケタ成長になっていく見通しで、2010年から黒字を維持できている」(飯田社長)。
 業績好調の背景には、世界に誇れる同社の製品が幅広く認知され、日本の研究開発に支持されていることが上げられる。また同社製品は40年上に亘り、日本国内でも様々な分野で使用されており、振動式密度計だけではなく、粘弾性測定装置やマイクロ粘度計を始め、現在ではマイクロ波合成装置や小角X線散乱装置メーカとしてユーザーに寄与していている。
 製品別の動向として「レオメーターシリーズやマイクロ波合成装置や小角X線散乱装置の動きが堅調に推移した」(飯田社長)。
 同社では、今年2月に同社の品川オフィスに隣接するビルに開設したショールーム及びセミナールーム(70名収容)の利用が進み、過去10ヵ月で25回以上のセミナーを実施し、その参加者だけでも800人を超えているという。他の通常のサンプル測定等での来訪者を含めると約1000人以上の利用があったという。
 同社のショールームの特長は、粘弾性測定装置をはじめ、振動式密度・濃度計などの同社の主要測定装置・機器ともに小角X線散乱装置やマイクロ波合成装置などほぼ全ての機器が展示され、サンプル測定やデモンストレーションを体験できる点。
 来期の業績課題は「円高の状況から円安方向に向かうであろう為替環境下でも何とかお客様に見合う価格を提供していきたい。またレオロジーは今後も伸びていく分野であり、好調なレオメーターは注力しつつ、開拓の遅れている分野を強化していく。またアフターセールスサービスをさらに推進させていき、質の高いサービスをお客様に提供したい。今後も全ての機種が揃っているショールームを有効活用していきながら、このショールームはいわば、常に展示会場になっている状態なので、ダイレクトにお客様との関係をより強化していく」(飯田社長)
 同社は機器としてのUSP(Unique Selling Proposition)と企業としてのUSPを意識しながら、他社や他社製品と明確に差別化が行えるような、市場に対する独自の提案を推し進めていき、試験機全般のさらなる拡販をめざしていく。

(2012年12月10日紙面掲載)

飯田浩社長

飯田浩社長

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