東北ゴム商組が商工懇談会開催 メーカー6社が新製品など紹介

2012年11月05日

ゴムタイムス社

 東北ゴム商組(秋保幸男理事長)は10月24日、仙台サンプラザ(宮城県仙台市)で商工懇談会を開催した。20名以上の組合員が参加した。懇談会は石橋事業委員長の司会により進められた。
 冒頭、あいさつに立った秋保理事長は「震災では工業会の皆様、メーカーの皆様にご支援頂きました。この場を借りてお礼を申し上げます。懇談会が組合員のためにもなり、メーカー様のためにもなるように祈っています」とあいさつした。
 このあと懇談会に移り、日本ベルト工業会を代表して東日本バンドーの切敷氏が、また日本ゴムホース工業会を代表してクラレプラスチックスの半澤氏があいさつ、それぞれゴム・樹脂ベルト並びにゴムホースの直近の生産出荷状況を説明した。 引き続き、各支部の報告が行われ、秋田支部、山形支部、宮城支部、いわき支部、岩手支部の近況が説明された。
 それによると、秋田支部は組合活動は実施していないが、今後は情報交換を活発にしていきたいと報告。
 岩手支部は湾岸地区については大規模な被害があったが、インフラを中心に復興が進んでいる。 組合員同士で情報交換しながら、横の連携を取って展開していきたいと報告。
 いわき支部は震災及び原発事故の影響が続いており、組合活動はしていないが、今後は支部内、もしくは他支部と共同で行事を行いたい。
 宮城支部は3月にボーリング大会、8月にビアパーティーなどを行った。 引き続き元気が出るイベントを実施していきたいと報告した。
 石橋事業部長は今後も積極的に組合活動を実施し、他支部との横の展開でイベントを行っていきたいと報告をまとめた。 続いて参加メーカよりフリーテーマで状況報告が行われた。
 クラレプラスチックスは、歩道などの用途が中心のクラドリップ、コンクリート内部用のクラドリップDCなどの新製品の説明を行った。
 スライドを用い、橋梁事例での使用用途を解説。 建設機械などのケーブル結束補強用カバーも紹介した。
 弘進ゴムは、産業資材事業のシート部門からプール内水循環システム「KG―ジェイパイプ」を紹介した。
 同製品は老朽化したプールをシートのライニングで改修するもの。製造から施工まで一貫して行っているのが特徴。金属などを使用せず安全で、取付工事も早いなどの利点がある。宮城県にはプールが1200箇所あり、改修が進んでいないプールも多く今後期待できる分野だとしている。
 バンドー化学は、2010年を初年度とする中期経営計画について解説した。伝動事業では高い節電効果が注目される「省エネレッド」を紹介、産業資材事業ではコンベヤベルト「G―CARRY」や軽搬送用ベルト「サンラインFMS」を紹介した。いずれもメンテナンスフリー、省エネが重要になると解説した。 三ツ星ベルトは、阪神淡路大震災時における地域社会との関わりを始め、ふれあい協議会が実施している「たなばたまつり」や「ミュージックサロン」などの社会貢献活動について発表した。  十川ゴムは、デジタルエンジニアリングによる提案型事例について解説した。同システムにより開発期間の短縮が可能になるという。ゼネコンと共同開発した止水ゴムの事例やシール部材などの事例などを用い、エンジニアリングシステムによる解析により、費用面、期間面でも同システムが効果的だと解説した。  東拓工業は、フッ素ホースTACフルオロを紹介した。耐薬品・溶剤性がよく、洗浄が容易で、流体の変質が少ないなどの特徴がある。フルオロ専用のしめTACも紹介した。
 メーカーからの状況報告の後は、安倍能典副理事長が閉会のあいさつを行い、会を締め括った。 懇談会終了後はバンドー化学玉垣常務執行役員が乾杯の発声を行い、懇親パーティに移った。会場は円卓を囲んで談笑が繰り広げられた。

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