横浜ゴム タイヤ技術部門が「3R推進協議会会長賞」を受賞

2012年10月26日

ゴムタイムス社

 横浜ゴムは26日、同社のタイヤ技術部門(タイヤ材料設計部)が2012年度「3R推進功労者等表彰」において「3R推進協議会会長賞」を受賞したと発表した。
 同賞はリデュース・リユース・リサイクル推進協議会(3R推進協議会)が主催している。今回、同社グループが国内外で粉末再生ゴムを積極的に利用していることが評価され、受賞の運びとなった。表彰式は30日、KKRホテル東京(東京都千代田区)で行われる。同社はこれまで、2002年度に三島工場、2003年度に三重工場、2007年度にハマタイト事業部とタイヤ材料設計部が同賞を受賞しており、今回で5度目となる。
 同社は3R活動強化の一環として、タイヤ材料設計部が中心となり、リサイクル原料の活用を進めている。粉末再生ゴムは廃タイヤなどを粉砕して製造される。通常、廃タイヤの多くは燃料の代替として熱利用されることから、粉末再生ゴムの活用は省資源化や資源循環につながる。
 従来の粉末再生ゴムは粒径が大きく、他の原料ゴムとの配合が困難だったが、同社では粉末再生ゴムを各種コンパウンドにて適用できる技術を確立し、粉末再生ゴムを配合したタイヤの量産を2009年2月から開始した。この結果、2012年における同社の各種再生ゴム使用量比率は2008年に比べ2・2倍に拡大した。
 一方、海外グループ会社での粉末再生ゴムの使用も増加している。米国のタイヤ生産販売子会社ヨコハマタイヤコーポレーションでは、タイヤ製造時に発生するベント屑を粉末再生ゴムメーカーに依頼して加工し、タイヤ生産に活用している。また、フィリピン、タイ、ベトナムのタイヤ生産販売子会社でも乗用車用タイヤ、トラック・バス用タイヤなどの製造過程での利用を進めている。同社グループでは今後、新設・増産を計画している海外の生産拠点でも粉末再生ゴムの利用を積極的に推進していく考え。
 「3R推進協議会」は1991年に設立された「リサイクル推進協議会」を前身とする団体で、2002年に現在の名称に変更した。行政・消費者・産業界などが連携してリサイクル社会を構築することを呼び掛けており、3R活動で顕著な実績を上げている個人、グループ、事業所を表彰する「3R推進功労者等表彰」の開催を毎年実施している。

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